エルドアン首相、トルコ国軍はこの汚点を受け入れられまい
2009年10月25日付 Radikal 紙

公正発展党(AKP)と(フェトゥフッラー・)ギュレン団体を消滅させる計画の、生々しい正本が発見されたことが伝えられた。パキスタンへ向かう途中で新聞記者たちと話したエルドアン首相は、「トルコ国軍はこの汚点を受け入れられまい」と述べた。軍部も怒り心頭で「真っ先にメディアに流れたことは憂慮するものである」と述べた。

“公正発展党とギュレン団体の閉鎖計画”と名付けられた書類の正本が、検察局に密告の手紙とともに届いたという情報が政府を熱気に包んだ。エルドアン首相はパキスタンへの道中で新聞記者たちの質問に対し、「トルコ国軍はこの汚点を受け入れられまい」と話した。
これに関わる情報に対して遺憾を示す参謀本部は会見を行った。会見では以下のように述べられた。「一部の新聞で伝えられた密告の手紙と手紙の焦点となっている事の次第が、真っ先にメディアで報道されたことは、法治国家の名の下に杞憂すべきことであり、かつとても憂慮するものである。」

■ 「署名はチチェキ氏のもの」という主張

海兵隊のドゥルスン・チチェキ大佐が準備したと伝えられ、世間では“公正発展党とギュレン団体の閉鎖計画”として知られる書類の正本が、イスタンブル共和国検事局に送られたと主張された。イスタンブル共和国検事長であるアイクト・ジェンギズ・エンギン氏の「捜査は秘密であり、このような情報は私も知らない」という内容の発表にも関わらず、ある将校が10日前に5枚にわたる手紙とともに“公正発展党とギュレン団体の閉鎖計画”の正本を送ったことが伝えられた。

情報によると、検事局は、“反動と闘争計画”として知られる書類にある生々しい署名をドゥルスン・チチェキ氏の署名と照合するために、法医学センターに(その書類を)送った。法医学による調査の後、3日前に3人の専門家の署名が入った専門報告書では、「書類の未乾燥の署名はドゥルスン・チチェキ氏の手によるものである」と伝えられた。

参謀本部はこの件に関して昨日(24日)に会見を行った。参謀本部による会見では、以下のように述べられた。

「一部の新聞で伝えられた密告の手紙と手紙の焦点となっている事の次第が真っ先にメディアで報道されたことは、法治国家の名の下に杞憂すべきことであり、かつとても憂慮するものである。同様のものにしばしば出くわす密告の手紙に関するメディアの取り上げ方の規模やセンセーションの程度が、報道機関によって違いが見られたことも非常に注目すべきことである。法治国家において万事が法律に則った形で進められることに対し、誰であっても異議を唱えることは許されまい。」

エルドアン首相は参謀本部の会見より前に、ある新聞記者の質問に対して以下のように話した。

「法の遂行においてわれわれの身に何が降りかかろうとも、それを最後までやり通すことは述べた通りです。今後もまた同じ決意の中で行動します。現在検事の掌中にある書類はどれほど信憑性があるか、(そして)今、法医学の報告書をこの時点で検事がどのように評価するか、これに関して司法がどう評価するか、それは彼らの判断するところです。肝心なのは正しいことの解明、事実が明らかになることです。トルコ共和国国を、いかなる者も疑惑のまま放置することはできません。」

パキスタンへの道中で、ラディカル紙のムラト・イェトゥキン記者も含む記者団と会話をした首相は、ここでことの詳細を明かした。

「参謀総長とこの件について直近では話し合いできませんでした。権力の分立の原則に従ってです。この件は司法の手中にあります。司法がわれわれから何を要求しようとそれに応じます。トルコを、そしてトルコ共和国をこの種の事件で非難するべきではありません。トルコ国軍はこの汚点を、この影を受け入れられまい。」

書類は最初に6月12日にタラフ紙で報道された。書類がコピーであったことが議論を呼び、書類の正本が表に出てこないためにイルケル・バシュブー参謀総長は、「(単なる)紙切れだ」と評価していた。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:17738 )