様ざまな賞を受賞したこともあるオーケストラの指揮者ギュレル・アイカル氏は、コンサートの間に鳴った携帯電話のため、演奏を中断した。
11月6日の夜、ボルサン・イスタンブル・フィルハーモニーがおこなったコンサートで、興味深い事件が起きた。オーケストラの指揮者ギュレル・アイカルが、ルフティ・クルダル・ホールでおこなったコンサートの演奏中、上部の左翼側バルコニーで一台の携帯電話が鳴り始めた。
ギュレル・アイカル氏は1988年以来、大統領シンフォニー・オーケストラを指揮し、さらにボルサン・イスタンブル・フィルハーモニー・オーケストラの常任指揮者である。その彼が、オーケストラへ「止め」の合図を出し、「お願いですから、携帯電話のスイッチを切ってください」と話した。オーケストラは中断したところから演奏を再開し、プログラムの前半部分は無事に終了した。演奏が終わったとき、指揮者アイカル氏は、拍手に対し「無理やり微笑む」というようなしぐさをして返答した。
ギュレル・アイカル氏は拍手に感謝するため3度目に舞台にあがったとき、観客に許可を求めて以下のように語った。
「電話に対して私が示した反応を、どうか誤解しないで下さい。私を、観客を上から見下す芸術家だと思わないでください。ただ、私が電話の音を聞いた瞬間、あたかも私の身体の一部がもぎとられたように感じました。どうぞお許し下さい。」
ギュレル・アイカル氏はステージから離れる際、電話を鳴らしたバルコニーへも上品な挨拶をおこなった。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:17827 )