国会審議中の共和人民党の行動にエルドアン首相、激怒
2009年11月11日付 Milliyet 紙

エルドアン首相は共和人民党(CHP)が国会で掲げた批判ポスターに対し激怒した。エルドアン首相とシャーヒン国会議長の間で以下のような対話がなされた。

批判ポスターを受けて、トルコ大国民議会(TBMM)のシャーヒン議長は国会を中断し、そのためエルドアン首相は国会を去った。

舞台裏での主張によると、エルドアン首相は国会を去らずに、総会の大広間の裏にある部屋で会派代表者たちと会議を行った。その際、シャーヒン議長とも面会し、両者の間で厳しい対話がなされた。

エルドアン首相:あなたは会派代表者たちを招集しましたね。私も会派の長として会議に参加してもいいでしょうか。

シャーヒン議長:もちろんです。どうぞ。

エルドアン首相:これはなんだろう。この批判ポスター掲揚にどうやって許可を与えるのか。ポスターを捨てさせてください。

シャーヒン議長:はい。(ポスターを)取り除きましょう。

エルドアン首相:国会運営とはこういうものなのか。ここは集会場か。

シャーヒン議長:必要な措置をとります。
(注)

■悪用の光景

エルドアン首相は新聞記者からの質問にも答え、トルコ大国民議会から離れた時も、CHP党員が総会で批判ポスターを掲げたことに関し返答した。

エルドアン首相は、「現れた光景は、実際に議会の内規に全く合っておらず、真逆で、完全に規則を悪用している状況がそこで明らかになった」という風に批判した。

「総会で現れた光景は、実際に議会の内規に全く合っておらず、真逆で、完全に規則を悪用している状況がそこで明らかになった。もともと、CHPが会派として過去から今日までおこなってきた内規の実施でも、ご存知でしょう。いつもアタテュルクを悪用しているのをご覧のはずだ。私は過去においても数回、国会の審議でも発言したが、同じことを今日ここで目にした」とエルドアン首相は語った。

「もう一度、議会内規をないがしろにしてこの様なことを行なっても、彼らは何も得ることがないと同様に、彼らは必要な措置を明白にしたのだ。私は今後のことをそのように考えていて、(そのことを)トルコ大国民議会府が行なうことが必要なのだ。恐らく、カメラの監視による内規の遂行が議会府によって行なわれなければ、もっと後になって、かなりそぐわない、もっと見苦しい光景を目撃することになるかもしれないのだ。実際、過去に傍聴者のあいだでこの様な批判ポスター掲示事件が話題になった。また、司法段階でも、私が間違えていなければ、重い有罪判決がそのポスター事件について出ていた。私たちはこの流れを継ぐものである」とエルドアン首相は述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、アイドゥン・メンデレス氏を訪問し、インジェキ・アラジャアトゥル村のチャクルベイ別荘地にある家でも、批判を続けた。

エルドアン首相は、この時アイドゥン・メンデレス氏とのインタビューのため、家にある私設のテレビ施設の生放送プログラムに参加して質問に答えた。

「トルコ大国民議会での民主的問題解決の取り組みに関する審議で、野党がとった態度と、批判ポスターを掲げることをどう評価していますか」との問いにエルドアン首相は次のように答えた。

「議会での光景をトルコの民主主義の点で、とても醜いものだと感じた。こうしたことが起こってほしくなかった。今回のことで経験したが、それでも国民が、特に政党の実情を見るという観点では意義があった。これよりずいぶん前に、傍聴者のあいだでこの様な批判ポスター掲示事件が経験されていた。トルコ大国民議会では、その時もちろん起訴の結果、わたしが間違っていなければ、3年ほどの有罪判決が話題になった。」

エルドアン首相は、「今日、共和人民党は問いかけられると、『私たちはトルコ政治の最古参者だ』と言っている。しかし、にも関わらず、議会内の規則に完全に逆らっているこの様な完全な過ちは、あたかも国会の総会を通常の会議の場に変える努力なのだ…。一方で今日11月10日に『このような審議が行なわれませんように』と言うが、あのような状況をここ議会とトルコ国民に経験させることはとても醜いことだ。私は特にトルコの民主主義という点で悲しんだ。なぜなら、トルコ民主主義でこうしたことを目にしてはいけない、経験してはいけないからだ」と述べた。

エルドアン首相は、野党の間違いを主張するとき、賛同も怠らないのが必要だと強調して、「なぜなら野党の務めは、白を黒と、黒を白と言うことではない。野党は与党に賛同すると同時に、必要な際には批判をおこなう。実際、民主主義で野党のない与党はありえない。双方が民主主義の要素なのだ。一つは与党、もう一つは野党だ。一つが存在しない時はその民主主義は欠陥のある民主主義だ。私たちはこう考えている。この不足を取り除きたいが、残念なことに私たちには二つの務めがある。与党も私たちであり、野党も私たちなのだ」という表現で語った。

注(これについては同紙のMeclis Başkanlığı'ndan 'azarlama'açıklaması(国会議長による「叱責」釈明)記事で、議長たちが叱責された事実はないという説明を受けたことが書かれている。)

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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:17853 )