アレヴィー派、CHPへの批判インターネット上で継続
2009年11月14日付 Zaman 紙

オヌル・オイメン共和人民党(CHP)副党首が、国会における「クルド問題の民主的解決」に関する審議で使用した言葉に対し、アレヴィー派信徒の反発が増加し続けている。11月13日、共和人民党本部の前で抗議活動をしたアレヴィー派信徒は、今度は抗議文をインターネット上に掲載した。

■死刑執行人を賞賛する時代はもう終わった

イスタンブルには、約8万人のトゥンジェリ出身者が暮らしている。この8万人のうち9割が3月29日の選挙で共和人民党へ投票するため選挙会場へ向かった。なぜなら、共和人民党のイスタンブル市長候補ケマル・クルチダルオール氏がトゥンジェリ出身者であるからだ。

トゥンジェリ出身というだけでなく、クルチダルオール氏は清廉で正直、ということでも知られていた。少なくともメディアではそのように紹介されていた。クルチダルオール氏は報道で(このような人物像を)誇張されて伝えられたことで、トゥンジェリ出身者でない他のイスタンブルっ子の共感を得て、イスタンブルでCHPへの票は一気に増えた。

イスタンブルで暮らす全てのトゥンジェリ出身者は、投票場へ駆け込んだ。あるものは母親と、あるものは兄弟と、またあるものは妻の手を取って投票しようと向かった。ともかく、アレヴィー派トゥンジェリ出身者であっても、共和国の真の申し子、そうではなかったのだろうか?

あれから僅か7ヶ月。

国会では、クルド問題の民主的解決が議論されている。共和人民党のオヌル・オイメン氏は、国会の壇上で以下のように話した:
「残念ながら、この国の母親たちは大いに涙を流した。我々は歴史を通して多くの殉死者を出してきた。チャナッカレ戦争で20万人の殉死者を出し、彼らの母たちは泣いた。しかし、誰も『この戦争をやめよう』とは言わなかった。祖国解放戦争において、シェイフ・サイトの反乱において、デルスィム蜂起において、キプロスにおいて、母親たちは泣かなかったかとでもいうのか?『母親たちを泣かせないように、介入をやめよう』と言った者は果たしていただろうか?問題の解決の答はデルスィムとシェイフ・サイトの乱において行われた方策なのだ。」

オヌル・オイメン氏は、解決の例として1937年のデルスィムで行われたことを示し、国会の共和人民党席の最前列に座っていたデルスィム出身のクルチダルオール氏は、オイメン氏のこの言葉に拍手を送った。

戦争に勝利した兵士の政党である共和人民党政権が、反乱を鎮圧し、解決策を見いたすことにどれほど手慣れていたかは歴史書に書かれている。3月29日に大いに興奮し、選挙に向かったクルド系アレヴィー派信徒は、今何を感じているだろうか、私は気がかりである。共和人民党に対し、クルチダルオール氏に対し、彼らが何を感じたのか私は知りたい。

セイト・ルザーのように、「私はあなたの嘘、策略を食い止めることはできなかった。これが、私が悔いていることである」と、彼らは今後語ることになるというのか?
共和人民党がおこなったこと、オヌル・オイメン氏が語ったこと、クルチダルオール氏が拍手したことは、苛立ちのもととなっただろうか?

わが同胞であるアレヴィー派の人々に、デルスィムのアレヴィー派の人々へ、「おはよう、もう目覚めたかい」と私はいいたい。何年ものあいだ、デルスィム事件を擁護し政治を行ってきた共和人民党に追従する人々に対し「おはよう、もう目覚めたかい」と。

公正発展党(AKP)の解党を望み、「あ~あ」と深くため息をつくデルスィムの人々に「おはよう、もう目覚めたかい」と。自分は世俗主義者、アタテュルク主義者、共和主義者だと言って、公的イデオロギーに縛られているアレヴィー派の兄弟たちへ「おはよう、もう目覚めたかい」と。あなた方がどう行動しようと、彼らの目にはあなた方はやっぱりトゥンジェリ出身者なのだ。東部の“おでき(厄介な問題)”なのだ、トゥンジェリは。

真実は明らかだ。
共和人民党とその人種主義的態度に反対しないアレヴィー派諸団体は、何のために自分たちが存在しているのかをよく考えるときが来た。アタテュルクの傘の下で、人種主義者的行為をやめないこのメンタリティーを、いつまで支えるつもりなのか?
ああ、アレヴィーの兄弟たちよ!
共和人民党は創設以来、今日まで同じ共和人民党であり続け、決して変わらないであろう。共和人民党が変化しないのだから、あなた方が政治的選択において、変化することが必要ではないのか?

考えてみれば、オイメン氏はトルコの政治にとって、大変有益な発言をした。何年もの間、共和人民党の根から離れることのないスットクフォルム・シンドローム(訳者註:犯罪被害者が長い間犯人と時間、場所を共有することで、感情的一体感をもつという精神状態)の、世界で一番はっきりした集団例となっている一部のトンジェリ出身者らが、このオイメン氏の発言で、真実をみることになったのだ。
オヌル・オイメン氏と共和人民党のクルド人やアレヴィー派に関する歴史的見解はここ発言に要約されている。
死刑執行人を賞賛する時代は、もうやめにしよう。

元の記事のURL
Oğuz AĞCA
http://yazaristan.net/oguz-agca/1930/celladina-hayranlik-duyma-donemini-kapatin-artik.html

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:17872 )