ドバイの債務返済問題、世界の金融市場に影響
2009年11月27日付 al-Quds al-Arabi 紙

■安値での不動産売却に追い込まれる可能性も
■ドバイが債務の支払いを遅延すると伝えたことで、金融市場がパニックに

2009年11月27日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【ドバイ:通信各社】【ロンドン:本紙】

ドバイが政府系企業の債務の支払いを5月まで延期すると発表してから一夜明けた昨日(26日)木曜日、国際金融市場はパニック状態に陥り、多くのイスラム債の価格が下落した。

この発表はアジア市場に特に影響を与え、イスラム債(スクーク)は15ポイント値を下げた。またヨーロッパの証券取引所や、銀行株にも影響を与えた。

世界経済危機の最悪の段階は過ぎたとの楽観的な見方が広がる中、ここ6ヵ月間で持ち直していた銀行株は、ドバイの負債への懸念から、5月以来最低の水準まで落ち込んでしまった。
 
 ドバイ政府は水曜日、ドバイワールドグループ建て直しの一環として、政府系企業であるドバイ・ワールドとナキール不動産の債権者に対し、債務履行要求を5月まで停止するよう求める予定であると発表していた。
(中略)

 世界信用危機が6年の間この地域で続いた急成長に終止符を打ち、繁栄を極めた不動産部門を凋落させ、ドバイ経済は打撃を被った。今週初めにドバイのムハンマド・ブン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長は自身の資産を運用しているドバイ投資会社の経営陣を刷新し、ドバイ世界金融センターのセンター長を交代させたと発表した。

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( 翻訳者:倉井彩 )
( 記事ID:17981 )