民主市民党(DTP)が今日(12月3日)に開いた会合で事件が起きた。(山をおり)投降したクルディスタン労働党(PKK)の代表としてハッキャーリで講演したエリフ・ウルダー氏は、トルコ政府は山にいるPKKメンバーをだますことはできない、と話した。
イラクのカンディル山とマフムル・キャンプから投降した34人のPKKメンバーのうち6人は、ハッキャーリのチュクルジャ郡でDTPによって開かれた会合に参加した。PKKメンバーの代表として、会場に集まった500人の集団に向けて講演したエリフ・ウルダー氏は、もし要望が受け入れられなければ、PKKメンバーが山から降りては来ないこと、またトルコ(政府)は山にいるPKKメンバーをだますことはできないと話した。
集会のため、ハッキャーリのチュクルジャ郡にきた、カンディル山とマフムルキャンプからのPKK投降者6人は、郡の入り口でDTP党員によって迎えられた。DTP所属のメフメト・カナル市長のオフィスを訪れたPKKメンバーたちは、その後、県軍警察本部から100メートルの場所にある集会会場まで歩いて行った。カンディル山から来たPKKメンバーのエリフ・ウルダー氏とヒュセイン・イペキ氏とともに、マフムル・キャンプから来たイスマイル・アヤズ氏、ゼフラ・トゥンチュ氏、ファトマ・イゼル氏、ビュレント・アカ氏は、会合の会場でクルド語の歌とスローガンとともに約500人に迎えられた。会合の会場では「ザグロスンの子供たちは太陽に向かって歩いている」「ロードマップを!」「イムラル刑務所を閉鎖しろ」などと書かれたプラカードが注目を集めた。PKKメンバーが集会に参加した人々へ挨拶したあと、最初の演説をメフメト・カナル市長がした。カナル市長は、クルド人がオジャランを支持していることを明示したうえで、「我々が死のうとも殺されようとも、我々の指導者はオジャラン氏だ。もしトルコ政府が平和を求めるならば、オジャラン氏を交渉相手とすべきだ。オジャラン氏抜きの解決はありえない。」と話した。
■オジャランを解放しろ
さらにその後、オジャラン支持のスローガが叫ばれるなか、カンディル山から投降したPKKメンバーのエリフ・ウルダー氏が演説した。行き詰まった和解プロセスの前途を開くために山からおりたというPKKメンバーのウルダー氏は、入国の際に何千人もの人が自分たちを出迎えたことが一部の人の反発を生んだと話した。このため緊張が生まれたと述べるウルダー氏は、「クルド人は30年もの間、この争いで戦死者を出してきた。村を捨てた。拷問を受けた。対価を払った。民主主義者行動党(MHP)と共和人民党(CHP)は我々の入国に我慢できずに人々を扇動した。緊張が高まった。我々が望んでいることがある。軍事行動は中止されなければならない、1982年憲法は変更されなければならない、オジャラン氏は解放されなければならない、クルド人が自分たちの文化や文学を守れるようにならなくてはならない。こういった問題が解決されれば、山にいる仲間たちもやってくるだろう。トルコ政府は一度呼びかけをした、さあ来なさい、投降しなさいと。しかし彼らをだますことはできない。まずオジャラン氏と対話すべきだ。我々は、このクルド民衆のために山に入りPKKに加わったのだ。そして今、平和のために降りてきた。トルコ共和国はオジャランやDTPと交渉すべきだ。対話しないのならば、どうやって解決するのか?」と話した。演説が終わる直前、カザン谷で殺害されたPKKメンバーのテロリスト、ラマザン・ユルドゥズの母親であるハムディエ・ユルドゥズは、PKKメンバーたちと抱き合った。PKKメンバーたちはその後、ユクセコヴァへ向かった。
■ジズレでも事件発生
シュルナク県のジズレ郡では、イディル国道といくつかの通りの入り口を石のバリケードで閉鎖しようとした100人のグループが、阻止しようとする機動隊と道路局支部の建物に投石した。昨日(12/2)も町の中心部で事件がおき4人が逮捕されたシュルナク県のジズレ郡で、今日も午後もまた事件が起こった。
郡内のイディル国道にあるヌル地区とジュディ地区で午後2時半頃集合し、その多くが10〜16歳の子供から成る、布で顔を隠した約100人のグループは、国道といくつかの通りの入り口を石のバリケードで閉鎖した。PKKとアブドゥラー・オジャラン支持のスローガンを叫ぶグループに対し、機動隊は催涙弾と高圧水で応戦した。機動隊に石で攻撃したグループは、その後、同国道上にある道路局支部の建物に石を投げた。機動隊は装甲車で対応したが、少年らは、その後、裏通りへ散らばった。裏通りでのグループと警察の間での追跡劇、衝突劇は一日中続いた。
■ヴァン:1000人がオジャランのためにデモ行進した
ヴァン県のエルジシュ郡では、DTPの主導により集まった約1000人のグループがアブドゥラー・オジャラン支持のスローガンを叫び、デモ行進しようとした。
石を投げ、銀行や公共施設、会社、警察署の窓ガラスを割るグループを解散させるために、警察は催涙弾と高圧水を使った。町の中心地が戦場と化し、町に集まったある住民グループはDTPのグループに抗議した。今日(12/3)の午後、ゼイダン大通りで集まった約500人は、オジャランの刑務所における条件を改善することを求め行進しようとした。
警察が何度も警告すると、デモ隊は石で対抗した。この後起きた事件で、町の中心地は戦場と化した。警察は、自分たちに投石してくるデモ隊に対し、催涙弾と高圧水で応戦した。デモ隊は、この間に銀行や公共施設、警察署、会社に石の雨を降らせた。このため、店に大きな被害を受けた商店主らのもとに集まった反対グループも、警察に攻撃するDTPのグループに抗議した。事件がさらに拡大し、人の数は2倍となり、1000人近くになった。事件を起こした人々と、彼らに反対するために集まり、その人数が徐々に増えていった反対グループの間で、喧嘩がおきた。警察は2グループの衝突を防ごうとした。DTP支持者たちに対し、商店主らが抗議し、互いに投石をしあったため、警察は事件を鎮圧するには足りなくなった。そのため、ヴァンに応援部隊が求められた。
約100キロメートル離れたところにあるエルジシュ群にも、特別機動部隊を始めとする数多くの警察が送られた。事件が依然つづいている地方では、広範囲の警備体制がひかれている。
■DTPのアール集会で警察と衝突
マフムル・キャンプから来た人々も参加したDTPのアール集会でデモ参加者たちはまたしても警察と衝突した。裏通りに逃げたデモ参加者たちを止めるため、警察はガス弾を投げ、高圧水も使った。アールで今日(12/3)午後1時にDP県本部により県知事公舎大通りにある党のビルの前で集会が開かれた。約600人が参加したこの集会で、マフムル・キャンプから来たギュルバハル・チチェキチ、マミイェット・ディンチェル、ヌレッティン・トゥルグト、シリン・トゥンチュの各氏はそれぞれクルド語で演説した。集会のあと、党(DTP)が、イスタンブルにあるチズレ出身者協会に対し行われた攻撃を非難するアナウンスをすると、その直後に、約60人のグループが、周囲で警備体制を敷いていた警察に対し石や棒で攻撃した。警察はデモ参加者たちを解散させるために催涙弾や高圧水で応戦した。裏通りへ逃げた人々のうち、約20人は逮捕された。アール警察署長のナジ・クル氏は、治安部隊に対し何度も「学校の前には催涙弾を投げないように」と注意した。裏通りで投げられた催涙弾は、一部の住民と警官らにも被害を与えた。一人の市民が、催涙弾の被害にあった人々に対し、レモンや水を配っていた。
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:18001 )