国会議員「不法な性的関係を社会から一掃するためには普通婚の環境を整えるべき」:一時婚議論に反論
2009年12月02日付 Mardomsalari 紙
【社会部】何日か前、一部の当局者が、強姦および「不法な性的関係」を減少させる方法として一時婚の普及を提言し、こうした文化を広めるべく、国民意識の啓蒙に努める姿勢を示したことがあった。
これに対し昨日、国会の司法委員会の理事の一人は、強姦や「不法な関係」を社会から減らすには、一時婚は適当な方法ではないとし、「神聖なるイスラームのシャリーアにおいては、一時婚はやむを得ぬケースや特別な条件のもとで想定されたものであり、このことについては、独自の法規定もある。強姦や不法な関係を減らす適当な方法にはなりえない」と述べた。
アミーン・ホセイン・ラヒーミー氏は、「強姦」と「不法な関係」は完全に別問題であり、それぞれ別個のものとして議論するべきであると述べた上で、「強姦に対する処罪は、イスラーム刑法によれば死刑である」と続けた。
ISNA通信によると、同氏は「強姦は重罪であり、一時婚や、さらには普通婚によってなくなるものでは決してない。こうした罪を犯す人物の多くが危険人物であり、現実問題として、『家族』だとか『法律』とかいったことにまったく関心のない犯罪者たちなのである。こういった犯罪者たちは、ある種の精神的・社会的な不具合をもった人々であり、他人にとって迷惑この上ない連中なのだ。強姦が一時婚によって減少するだろうなどというような議論には、論理的つながりは存在しない」と述べた。
〔中略〕
ラヒーミー氏は、「しかしながら、両者合意の下で発生する不法な性的関係については、結婚をめぐる議論が重要となる。とはいえ、我々が言う『結婚』とは、〔一時婚ではなく〕普通婚のことである。一般的に言って、結婚適齢期にある男女が結婚しやすい状況を作ることが大切だ。男女が結婚し、家庭を作るための環境が整備される必要がある。若者が結婚しやすいよう、必要な便宜を図ることが、不法な関係の減少に確実に繋がるだろう。つまり、家庭が作られ、不法な関係が減少するためには、普通婚が必要なのだ。なぜなら、一時婚は神聖なイスラームのシャリーアにおいて、やむを得ぬケースや特別な条件の下でのみ想定されているからである」と強調した。
マラーエル選出の国会議員であるラヒーミー氏は続けて、「もし社会から不法な関係を一掃することを望むのなら、結婚年齢を下げるとか、若者が必要最低限度の条件で〔夫婦〕生活を開始し家族をもつことができるようにするとか、そういった普通婚ための環境を整備することが必要だ。そうすることで初めて、不法な関係を防ぐことができるのだ」と述べた。
〔後略〕
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( 翻訳者:森田沙里 )
( 記事ID:18030 )