逸れてしまった地下鉄坑道:スィー・オ・セ・ポル(三十三橋)とエスファハーンの物語
2009年10月04日付 Iran 紙


エスファハーン都市鉄道機構の理事会の承認と顧問の最終報告が発表された。これによれば、計画されていたルートからそれてしまった同市地下鉄の坑道を修正する方法が、2週間後までに発表されるという。

(中略)

 エスファハーン市議会議員のマフムード・モハンマディー氏は、これより前に、掘削中の坑道を修正するために一番適当と思われる方法に関して発言した。

この方法は地下から掘削機を取り出し、元の位置に戻すというものである。また、彼は「この方法を実行することは開いてしまった心臓の手術と同様に難しい」とも述べている。

彼によると、この方法では、掘削機を取り出すために60m×60mの穴を掘り、その後深さ20mで、かつスィー・オ・セ・ポルから40m離れた場所で掘削機を本来のルートへ戻すことになっている。この半径30mの穴が掘られた場合、橋からたった10mの距離の位置まで地面を掘削することになる。

モハンマディー氏は「橋脚付近でこのような穴を掘るということは、非常に深刻な問題を生じさせる。掘削技術と遺産保護の点で、橋に対して注意を払わなければならない」と続けた。

 掘削中の坑道を修正する方法で実際にあがっているものとしては、まずTBM(トンネル・ボーリング・マシーン)という掘削機の現在位置の上に穴を開け、機械を地上に出し、本来の位置に移動するというものである。その後掘削機のカーブの比率を250度から200度に設定しなおし、地面の中に戻す。スィー・オ・セ・ポルという歴史的な橋の向かいの歩道の下で、地下坑道は本来のルートから逸れ始めており、もともとのルートからは40m近く外れている。

 現在すでに掘削の済んだ坑道は、本来の位置からスィー・オ・セ・ポルの一番歩道に近い側の端で43m以上、橋中央部では45m以上、そして歩道の対岸にある橋の最後の部分では71m以上ずれている。このずれは掘削機が西寄りに動くところを、東寄りに動いてしまったことが原因となっており、現在では予備のトンネルとの距離が6mにまでなっている。

エスファハーン市当局は、このずれは工事を請け負う業者が故意に行ったことであり、坑道の修正工事は業者に責任があると発表しているが、イスファハーン市議会議長は最近、坑道のずれの原因に関しては真相が明らかになっておらず、調査を続けていると発表している。

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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:18036 )