憲法裁判所DTPへ解党命令、次のシナリオ―総選挙は必至?
2009年12月11日付 Milliyet 紙
民主市民党(DTP)の国会議員が解党命令に抗議して議員を辞職するなら、総選挙となるだろう。
憲法裁判所の命令が出てから、衆目は「党が解散させられれば我々は選挙に訴える」と発言したDTPに向けられた。解党命令に抗議するため、19人のDTP国会議員が辞職すれば、トルコ大国民議会(TBMM)の空席は27席に増える。憲法によると、国会議員が28人不在となった場合には、3ヶ月以内に選挙を行わなければならない。
憲法第84条によると、国会議員が辞職する場合、TBMM議長団会議が開かれ、署名が正式なものであることが確定する。辞職の承認も、TBMM本会議により決定される。
アフメト・チュルク氏とアイセル・トゥールク氏が国会議員職を剥奪されてから、DTPからはTBMMに19人の国会議員が残っていた。19人の国会議員が辞職する場合には、議会の空席数が27席に増えることになる。憲法第77条は、TBMM議員職が5パーセントの割合で空席となった場合には、3ヶ月以内に選挙が実施されることが規定されている。
情報筋によると、DTPが必要と見ている辞職数が、イスタンブル選出無所属の国会議員、ウフク・ウラス氏により提供されると噂されている。ウラス氏はDTPをすべての活動において支援してきた。
■憲法はどう定めているか?
国会議員の辞職に関する手続きは憲法で定められている。1985年までに辞職した国会議員は、この辞職承認のため、本会議で行われる投票で議員定数の半数である276票が賛成票として必要だった。改正が行われて以降は、本会議出席者数で、賛成票が反対票よりも多ければ事足りることになっている。
憲法第84条は、「辞職する国会議員の国会議員職の喪失は、辞職が有効であるとTBMM議長団会議から証明された後、TBMM総会により決定される」と定めている。
■議会の政党会派数は3に減った
憲法裁判所のDTP解党命令の後、この党のTBMMにおける会派の法的身分も消滅した。入手された情報によると、高等裁判所の解党命令後、DTPの議会での会派は本日をもって、消滅した。こうして、この党のTBMM議長団会議で務めている「運営担当委員」の割り当ても消滅した。解党するDTPは、12月14日月曜日に行われる2010年の中央運営予算法案全体に対し、会派の名で与えられた発言権も取り消されることになった。
DTP国会議員が新しい政党の下で会派を形成しない限りは、この党に分配された会派室と会派代表代理室も明け渡すことになる。
高等裁判所の命令が官報で解党理由と併せて公表されると、マルディン選出国会議員のアフメト・チュルク氏とディヤルバクル選出のアイセル・トゥールク氏の議席ははく奪される。こうして人数が19人となる会派は、20人目の国会議員を見つけ、この議員らがまた別の政党に移籍すれば、再びTBMMで会派を形成することができる。
■ 解党により、無所属の国会議員数は28人に増加した
憲法裁判所によるDTPの解党と、アフメト・チュルク氏とアイセル・トゥールク氏の国会議員職剥奪により、議席の分配も変化した。
TBMMにおいて21人の国会議員を送り込んでいたDTPの解党と、2人の国会議員の議員職剥奪により、国会の空席数は8に増加した。DTPの解党で、現在9人の無所属国会議員数が合計28人に増えた。その他、TBMMで代表される政党数も6に減少した。憲法裁判所の命令とによって、TBMMにおける議席分配は以下のようになった:
公正発展党(AKP) : 338議席
共和人民党(CHP): 97議席
民族主義者行動党(MHP):69議席
民主市民党(DSP):8議席
民主党(DP): 1議席
トルコ党(TP):1議席
無所属: 28議席
合計: 542議席
■ 無所属で当選し、会派を形成した
2007年7月22日の選挙で、TBMMに無所属議員として当選した21人の国会議員は、その後DTPに入党し、国会で会派を形成した。一方で、多くの議員は憲法裁判所のハシム・クルチ長官が、DTPの解党に関する命令の発表を、本会議場をでて、テレビで見た。CHPの会派代表ケマル・アナドル議員は、コメントをするかという記者らの質問に、「政治的判断はそもそも彼がしている。私はハシム・クルチ氏ではない。(DTPへの)批判は、彼が示している」と返答した。
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( 翻訳者:林奈緒子 )
( 記事ID:18054 )