ダヴトオール外相,総主教はうっかり口を滑らした
2009年12月20日付 Yeni Safak 紙

フェネル・ギリシャ正教会バルトロメオス総主教がアメリカ合衆国のとあるテレビ番組のインタヴューで述べた、「トルコでは十字架に磔にされてきた」という発言を批判する外務省大臣アフメト・ダヴトオール氏は、「(主教は)うっかり口を滑らせたのだ」と語った。

フェネル・ギリシャ正教会バルトロメオス総主教が外国のテレビ番組のインタヴューで、「私たちはトルコで磔にされているようなものだ」と発言したことに対し、厳しい反発を示す外務省大臣アフメト・ダヴトオール氏は、「(総主教が)うっかり口を滑らせたのだと思いたい」と述べた。

ダヴトオール大臣は、自身が主催者となりアンカラで行われた第18回改革検証グループ(RİG)会議の後、新聞記者らの質問に答え、バルトロメオス総主教の「トルコでは、私たちはまるで磔にされているようだ」という発言を激しく批判しながら以下のように語った。「磔に例えていることを、『度を超えた忌々しい例え』として捉えています。私たちの歴史、伝統の中で、いままで十字架への磔などありませんでしたし、これからもないでしょう。この例えは、総主教の普段の成熟した人格では考えられないと言いたいです。歴史と時が証人となっているように、トルコおよびトルコ民族の歴史は宗教的寛容性の上に成り立ってきたのです。イスタンブルにおいて、我々自身の文化的な財産として教会を見ていることからも理解して下さい、私たちの全ての歴史はこのことの証人となっています。私はこれを、総主教がうっかり口を滑らせたと思いたいです」

■不満があったら私たちに伝えてほしい
トルコが世俗的で民主的な法治国家であることを強調するダヴトオール大臣は、国民が、それぞれの信仰する宗教によって判断されえないと述べながら、「全ての国民は私たちにとって平等です。このことで、誰かを差別するとかしないとかの問題ではありません。宗教の自由という問題においても、私たちの伝統はこの発言に合いません。もし、バルトロメオス総主教がこの問題に関して不満をもっているなら、トルコ側にもこれを対処する機関があります。私たちに伝えてくれてもいいのです。このように感じるのは、どのような点であるのか、私たちはそれ(の改善)に必要な努力を行うつもりです。私たちには、それらの不満に耳を傾ける準備ができています。しかしながら、私たちが承諾できないような例えがなされることは許しません」と話した。
バルトロメオス総主教の発言を批判する国務大臣兼副首相のハヤティ・ヤズジュ氏も、「間違いだと思います。トルコは権利と自由の行使という点において、世界で一番自由な国の一つです。(総主教の意見は)非常に失礼で、誇張された見方です」と述べた。

■総主教は弁明を行う予定
バルトロメオス総主教の弁護士ケズバン・ハテミ氏は、「トルコで自身が磔にされたように感じる」という発言が人々に誤解されないよう、来週、総主教が説明を行うと述べた。
バルトロメオス総主教の弁護士であり相談役のハテミ氏は、「テレビ番組の記者が5月にバルトロメオス総主教に行ったインタヴューが今月(12月)20日以降放送されること、アメリカで放送されるより前に、トルコで提供されることは非常に興味深く、そして、この時期に決められたことに注意を払うことが必要だ」と述べた。ハテミ弁護士は、「このインタヴューは5月に行われました。その後、みなさんがご存じのように、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は民主的解決に取り組んでいるのです、皆と一緒になって」と語った。同弁護士は「バルトロメオス総主教は人々の誤解を避けるため、来週中に(この発言に対する)説明を行います」と述べた。

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:18107 )