シリアのアサド大統領、エルドアン首相と共同会見「トルコは冷静で客観的」
2009年12月23日付 Yeni Safak 紙

共同記者会見で語ったシリアのバッシャール・アサド大統領は、「トルコは冷静であり、イスラエルの望んでいない点がこれだ。トルコには、シリア―レバノンが友好関係を築く上でも役割がある」と話した。

 シリアのバッシャール・アサド大統領は、シリア―イスラエル間の間接会談におけるトルコの仲介者としての役割に関連し、「トルコは偏向的にふるまった」とイスラエルが語ったことを批判し、トルコが客観的で冷静であり、イスラエルの気に入らなかった点がこれであったと述べた。

 アサド大統領は、レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領と行った共同記者会見で、「彼らはトルコの客観的な態度に反発している。トルコの言葉は客観的であり、この客観的態度をイスラエルは望んでいないのだ」と話した。

 トルコが仲介者としての準備は整っていると告げたことに言及したアサド大統領は、「しかし我々は、今、仮の仲間と向きあっている。それが何なのか我々は知らない、なぜならイスラエルの言葉は常に変わるからだ」と述べた。

 トルコの仲介に満足していると同時に、他国の援助を拒絶しないとも表現したアサド大統領は、「しかしこれは、成功した者(トルコ)の代わりに誰かを連れてくるという意味ではない」と話した。

 中東における平和の確立のために、トルコが大きな努力を行ったと述べたアサド大統領は、「トルコは中東和平において大きな役割を演じる役者の一人である」と話した。

 アサド大統領は、「トルコとシリアは中東において平和の確立を望んでいるが、和平プロセスは持続せず、上下変動を示している」と話した。

 ガザ問題についてもトルコの態度は皆に知られていると強調するアサド大統領は、「皆があの地での禁輸の撤廃を望んでいる。シリアからガザへ(トルコの)支援物資を積んだ車両が向かった。トルコ国民に対して、彼らが示した善意について私は感謝している」と話した。

■シリア―レバノン友好関係促進のためのトルコの役割
 2002年に大統領としてレバノンを訪問したことに言及し、この国と互いに訪問を続けたと語ったアサド大統領は、レバノンにおいて新たな政府が発足し、この政府がおそらく現在国内問題のために忙殺されていると述べた。アサド大統領は、レバノン―シリア関係における前向きな発展において、トルコが役割を果たしてくれたことに言及し、「トルコのこの問題における役割を殆どの人は知らない」と話した。

 アサド大統領は、「この地域の諸国間における関係が、自然で確実なものになる必要がある」と述べた。

■「中東における和平を望む者はこの関係を手本とするべき」
 トルコ―シリア間の関係が、この地域において一つの手本を示し始めたと述べたアサド大統領は、「中東における和平を望む者はこの関係を考慮に入れ、精査し、手本とすべき」と述べた。

 アサド大統領は、トルコとシリアが共通する歴史的基盤に基づいているが、この関係が十分ではなく、様々な共通する価値から、一つに集結する必要がある」と話した。

 トルコ―シリア間の関係と協力の枠組みにおいて「短期間で、非常に大きな仕事をなしえた」と述べたアサド大統領は、「しかし我々の目前にはまだ長い道のりがある」と話した。

 アサド大統領は、「私と、兄弟のエルドアン大統領は、もし誰かに敬意を感じ、その国家に敬意を感じれば、その国民の支援を得ると学んだ。全てのカードを机の下にではなく机の上でするならば、全世界の敬意を勝ち取ることができる」と述べた。

 アサド大統領は、本日署名された合意や話し合いの記録すべてが明日以降実際に実施されると述べ、「これは、我々に大きな責任を課すものだ。もちろん実業家たちにも大きな役割がある」と話した。

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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:18128 )