エヴレン元大統領の豪華別荘、2年間買い手みつからず
2009年12月24日付 Hurriyet 紙
最近学校や通りの名前からはずされるとの問題で議論されている第7代大統領ケナン・エヴレンは、彼がムーラのマルマリス郡アルムタランで所有する別荘は買い手を待っている。97万5000ユーロ(約1億3000万円)で売りに出され、約900平方メートルの土地に建てられた豪華別荘の買い手は2年間現れていない。
第7代大統領ケナン・エヴレンは、1986年に1平方メートルあたり35リラを支払って、マルマリスのアルムタランで海と森の見える約900平方メートルの土地を購入した。その後、この土地に別荘を建てることにしたエヴレン元大統領は、建築プランをも自分で描き、建築に自ら関わった。3階建ての、とても広い6つの部屋と2つのリビングのある別荘に対し、出費の点で一切妥協はなかった。
すべての部屋にそれぞれ浴室とトイレを備えた別荘には、あらゆる設備の整った屋内車庫と特別な防犯装置をつけた。裏には赤松の森、表にはマルマリス湾の景色のある豪華な別荘の庭には、開閉自在のプールやレモン、グレープフルーツ、オレンジ、アボガドの木が植えられた。廊下には有名なアフィヨンの大理石が敷かれ、壁にはキュタフヤの焼きタイルが飾られている。階段は榛の木で作られた。
エヴレン元大統領は、1年で作り上げたとても豪華な別荘に1991年に引っ越すと、短期間にその周辺地域の投資家の群れが押し寄せた。エヴレン元大統領の別荘の近くに多くの住宅や別荘が建てられた。長い間この別荘に住んでいた元大統領は、2007年3月に体調不良を理由にマルマリスを離れた。不動産屋に会い値段を聞いた後も、どれくらいで売られるのか明らかにされていなかった別荘を97万5000ユーロで売りに出した。
多くの観光業関係者やビジネスマンがエヴレン元大統領の別荘購入を試みる一方で、高額すぎる価格を聞くとみな諦めた。エヴレン元大統領は初め、この別荘に対し、400万リラ(約2.5億円)を求めたが、不動産屋が「閣下、これほど高い額では売れませんよ」と話すと、97万5000ユーロに下げられたことがわかった。しかし、この値下げにも関わらず、やはりこの価格は他の同じような物件に比べ、かなり高かったため、2年間この別荘の買い手は現れなかった。
マルマリス不動産諮問協会長ユスフ・ケナン・アックシュ氏は、「あの時期に大統領は我々から不動産の価格に関する情報を得ました。この別荘の値は、他の同じような物件に比べ、かなり高いことも伝えました。そして最初に大統領が出した400万リラから97万5000ユーロにまで、つまり当時の為替レートで約166万4000リラにまで下げたのです。我々も、値下げしたにも関わらずまだ価格が高いこと、別荘は高くても450ユーロとするよう進言しました。これ以上の価格では売ることはできないと説明しました。しかし、大統領は退かなかった。そして2年のあいだに大統領の別荘を求めて、我々や他の不動産屋に多くの客が来た。エヴレン元大統領が好きな人々でさえ、価格が他の物件に比べてかなり高いこの豪華別荘を購入することを諦めました。この価格で売り続ければ大統領の別荘は売れないでしょう」と話した。
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:18133 )