イスラエル最高裁、エルサレム道路のパレスチナ人への開放を決定
2009年12月31日付 al-Hayat 紙

■ イスラエル:パレスチナ人にエルサレムへ向かう道路を開放するという最高裁判所の決定に非難

2009年12月31日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面

【ナザレ:アスアド・タルハミー】

 イスラエルの最高裁判所は一昨日(29日)、テルアビブとエルサレムの北口の間を結び、占領下ヨルダン川西岸地区の一部をラーマッラーに平行して20kmにわたって通過する「443号線」として知られる高速道路を、1967年に占領された土地のパレスチナ人の車両に対して再び開放するようイスラエル軍に要請することを決定した。これに対してイスラエルの右派や軍関係者らは、「この決定は『ユダヤ人殺し』を合法化するものだ。第2次インティファーダの際、イスラエル人6人が道路沿いの村のパレスチナ人の銃弾によってこの道路上で殺された」と訴え、怒りを表した。占領当局は、数年前からパレスチナ人車両のこの道路での通行を禁止していた。

 パレスチナ人から没収した土地に建設された該当地域の入植地の指導者らは裁判所の決定に抗議し、最高裁判所のドリット・ベニッシュ長官がイスラエルの左派と一体化した立場をとっていると非難した。また入植者らは、宗教主義的な立場をとるアルモンド・リーフィー判事が「この道路を安全面に考慮して閉鎖することは正当であり、裁判所がこの問題に干渉してはならない」と裁判所の決定に反対している(少数派の意見)ことを指摘した。

 最高裁判所は、高速道路沿いのパレスチナ人6ヶ村の代表者の申し立てについて検討を行ってきた。これらの村々の出口周辺には巨大なセメントブロックが置かれ、住民らは高速道路に行くことができない状態が続いてきた。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:18205 )