「国境線封鎖にはあと35年はかかる」:ゾルファガーリー国境警備警察司令官
2010年01月12日付 Iran 紙
【事件部】国の国境線を〔鉄条網などで〕封鎖する作業は、現在の進捗状況が続けば、あと35年はかかるだろう。
国境警備警察の
ホセイン・ゾルファガーリー司令官はこのように発表し、次のように述べた。「以前に比べ、国境封鎖の進捗状況は望ましい方向で進んでいるとはいえ、年間約1000億トマーン(約90億円)の予算しか国会で認められていない。しかも認められた予算額全てがきちんと割り当てられているわけではない。国境線封鎖計画が長引けば、密輸業者は密輸品を国内に入れるための別の方法を考え出すかもしれない」。
~中略~
同氏は次のように加えた。「国境地域の開発と治安は、互いに関連しあっている。すなわち、もし我々が開発に対して十分考慮しなければ国境の治安は確立できず、逆に、もし国境の治安を確立しなければ開発も難しい。要するに、この2つの問題は並行して考慮されなければならないということだ」。
ゾルファガーリー司令官はその上で、「この問題〔=密輸問題〕による被害を最小限に抑えるためには、国境地域の社会・経済発展が必要だ」と明言した。
~中略~
同氏はまた、もし国境地帯の住民や国境警備官たちの〔社会的・経済的〕立場が守られなければ、国境の安全を効力ある形で確立することはできないと指摘した上で、「〔‥‥〕我々は国境地帯の住民と国境警備官たちの間に協力関係を構築しようと努めているが、国境地帯の一般住民は〔生活上の〕困難を抱えているため、こうしたこと〔=住民と警備官の間の協力関係構築〕は実現されていないのが現状だ」と述べた。
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( 翻訳者:浅井優 )
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