東部・南東部諸県県知事からアタライ内相へ「解決策は、希望から失望へ」
2010年01月30日付 Radikal 紙
南部・南東部の知事たちはアタライ内務大臣に対し、民主的解決策が当該地域の民衆の間に生み出した大きな期待が失望に変わっていると警告した。
トルコ南部・南東部の知事たちは、ベシル・アタライ内務大臣に対し「解決策に関する警告」をおこなった。知事たちは、政府の「民主的解決」の試みによってこれらの地域で「期待と興奮が頂点に達した」とし、この民主的解決の中味が世論に説明されたのち、今度は深刻な「失望」が起こったと述べた。知事たちは、市民が政府に「より具体的なステップ」を期待していると強調した。
アタライ内務大臣は、1月28日木曜日に「知事会議」のためアンカラを訪れた81県の知事との会議を行った後、南・南東アナトリアの県知事たちと特別会議を行った。この会議には22人の知事が参加し、知事たちはアタライ大臣に、アブドゥッラー・ギュル大統領が昨年3月に行った「クルド問題解決にとっていいことがあります」との説明のあと、与党が始めた「解決策」のプロセスによって期待と興奮が頂点に達したと述べた。知事たちは次のような見解を述べた。
「政府の民主的解決策に関する発言ははっきりしたものであった。市民は過剰な期待を抱かされた。期待と興奮は、解決策に関する詳細が説明されると失望に変わった。もはや民衆の間に興奮はないに等しい。なぜなら解決策に多くの望みがかけられていたからだ。今この地域にはさまざまな挑発に乗りやすい環境が生まれてしまった。この環境をクルド労働者党(PKK)は自分たちに有利なように利用している。長年この地域の人々はテロに大いに悩まされていたため、当然のこととして焦れている。私たちは長年累積された問題が一度に解決されることはないとわかっている。しかしこれを市民に説明するのは困難である。市民は政府に対し生活状況を変えるような具体的なステップを期待している。地域の人々は過度な治安対策にうんざりしている。一般の市民の抱える問題は食べることと仕事である。経済問題の解決は市民の将来への期待に直結するとともに、テロを育んだ最も重要な土壌のひとつを奪うこととなるだろう。今後踏み出されるステップで問題の解決における重要な進展がとられることになる。アメリカ合衆国のイラクからの撤退後、テロの弱体化は決定的に重要である。
一方アタライ大臣は知事たちに、「もう少し待ってください。神の思し召しがあればうまくいくでしょう」と述べた。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:18372 )