国会審議、大混乱―議事録収録された問題のMHP議員発言
2010年02月03日付 Yeni Safak 紙
昨日国会で、民族主義者行動党(MHP)を代表して発言したクルッカレ選出のオスマン・ドゥルムシュ議員は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の妻であるエミネ・エルドアン夫人が舞台俳優のネジャト・ウイグル氏のお見舞いをしようとした際、スカーフが原因で、彼のいるGATA(ギュルハネ軍医学校)への入構許可が下りなかったという出来事を、(訳者註:からかいながら)とりあげた。ドゥルムシュ議員は(GATAの軍人または医師に向かって)「君たちは、預言者として認められている(訳者註:あるAKP支持者がエルドアンを第2の預言者と呼んだことへの皮肉)私たちの首相の夫人をよくも入構禁止にできるものだ。おまえら、ホワイトカラーの連中が」と暴言を吐き、この発言でテンションが一気に上がった。この暴言は議事録にも記載されることとなった。
■これがオスマン・ドゥルムシュ議員の暴言である
オスマン・ドゥルムシュ氏(からかいながら)―なにはさておき、白衣の医者はいないのか?ネジャト・ウイグル氏を見舞おうとした首相夫人に、「ギュルハネに来ないでください」と言ったそうだが。まったく、お前らは医者だろうが!わずかなお金に目がくらんで、自分たちを何様だと思っているんだ?預言者として尊敬されている首相の夫人をどうして受け入れないんだ?お前たちが当てにしているのは、そんなにわずかなお金なのか?お前たちの診察所を閉鎖してやるから、見ておけ。(訳者註:ドゥルムシュ氏は病院側を叱責しているふりをしている)(公正発展党(AKP)の席でざわめきが起こる)
ムザッフェル・バシュトプチュ議員(AKP:コジャエリ代表)-何の関係があるんだ?失礼だ。
アフメト・イェニ議員(AKP:サムスン代表)-なんて恥知らずなんだ。
オスマン・ドゥルムシュ議員(続けて)-首相にたてつくとどうなるか、見ておきなさい。労働協約にだまされた役人は何ヶ月もみじめな暮らしをしている。
(マイクが自動制御装置によりオフに)
ムザッフェル・バシュトプチュ議員(AKP:コジャエリ代表)-こうした曲解は全く不適切だ。
議長-ドゥルムシュ氏、発言をまとめてください。
オスマン・ドゥルムシュ議員(続けて)-首相は「『民の独裁』とか『民のファシズム』とか言い出しているが、もともと『司法の独裁』というのもある」と仰っている。国会議長は誰であるか?野党のリーダーは誰であるか?誰であれすべてを一瞬で責め、非難し、勝手に黙らせてしまうのだ(首相は)。首相の出された法律をどう差し戻すというのか、憲法裁判の連中が、差し戻すのか?お前たちも尾行されたなら、わかるだろう。アルンチが話せば、アルンチも高等評議会もそのままでは済まない。
ディンチェル氏、あなたは地方行政法を作ったものとして、この「PKK問題民主的解決策」についてはアドヴァイザーたり得ないと思いますが。もしたりうるというなら、国家のお歴々が乗るバスの運転手のポストをあなたに準備しておきますのでそのつもりで。免許証と、あなたの能力・・・
ゼイド・アスラン議員(AKP:トカト代表)-先ほどから意味のない発言ですが。
オスマン・ドルムシュ議員(続けて)-では意味があるようにしましょう。なら今から内容のある話をしましょう。
2009年度の予算、さあ、意味のある話をします、お望みどおり-2009年度の国家予算は1430億TL(8兆5800億円)と予想されています。実際の歳入をベースとするなら、843億5500万TL(5兆793億円)です。
(マイクが自動制御装置によりオフに)
議長-お願いですので、発言をまとめてください
オスマン・ドゥルムシュ議員(続けて)-議長殿、ありがとうございます
総歳出をベースとするなら、1057億5300万TL(6兆3450億円)で実施されたらしい。これはなんて大きなミステイクなのか。問題は、どこから見ても40%の誤差である。
大臣殿の資料によりますと、318万の労働者は労働組合に参加しています。未登録者率は48%。2008年5月までの232億(1兆3920億円)の給与税の本来の取り分(歳入)があるのに、(未払いに対する)罰金や延滞金制度が廃止になり、146億(8760億円)リラが入る予定である。しかし、これらの74億だけが徴収されている。これをファルク・チェリキのときに徴収されなかった450億(2兆7000億円に加算してみてください。これで徴収できない給与税が522億TL(3兆1320億円)。労働者は半分組合未登録で、登録している労働者の522億分TLの給与税が徴収されていないのです。
議員の皆様、そして医療関係者はいったい・・・
(マイクが自動制御装置によりオフに)
議長-ドゥルムシュ氏、追加時間もいっぱいです。本会議での発言を終了してください。
どうぞ。
オスマン・ドルムシュ議員(続けて)-わかりました。
親愛なる議員の皆様、大学病院の電気、天然ガス、4C規約による職員の給料そして医師らの給料が、帳面上での名目上のローテーションから導き出されるとして125%出していたアンカラ大学は、60%になるでしょう。
AKPの発言は虚言、やっていることは略奪だということだ。言いたいことは以上です。
「議長、こうした企てに与したくないなら、首相の過ちに与したくないなら、我々の動議の結果を待たずにすぐにでも辞職しなさい。国家のお歴々の仲間に入るのをやめなさい」と言わせてもらいます、ありがとうございました。(民主主義者行動党(MHP)の席から拍手喝采)
議長-ありがとうございました、ドルムシュ議員。
訳者註:こうした騒動の背景には、AKPが進める憲法改正にとって重要とされる改革案の国会審議を遅らせようとする野党側の意図があるとされている。
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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:18400 )