NATO会議、本日イスタンブルで開催―議題はアフガニスタン
2010年02月04日付 Hurriyet 紙

NATO防衛大臣非公式会議が、今日イスタンブルで開催される。会議の議題はアフガニスタンが中心となる。会議の諸会合で取り上げられるとみられるこのこのほかの話題は、トルコも参加するヨーロッパ最大のプロジェクトであるA400軍事輸送機の将来になるだろう。

防衛大臣ヴェジディ・ギョニュルがホストを務めるこの会議のため、アナス・フォー・ラスムセンNATO事務総長とアメリカ国防長官ロバート・ゲイツが、今日イスタンブルに到着した。会議は、以前、IMF世界銀行サミットの会場であったイスタンブル会議センターで行なわれ、明日まで続く。会議の取材には250の国内および国外報道陣が参加する。

NATOメンバーの28カ国防衛大臣がイスタンブルでいくつかの重要な決定にサインすると表明している。これらの中にはアフガニスタンへの軍事支援の追加問題がある。ラスムセン事務総長は今週行なわれた見で、イスタンブルの会議で、アフガン軍の教育に必要な追加派兵の不足を補うため、加盟国に圧力を加えると述べている。

NATOは、国際治安支援部隊(ISAF)に4万の実戦部隊の派遣を要請してきた。ISAFに参加している44カ国のうち40カ国が追加軍の派遣を約束することにより、この目標をあと少しで到達するところまできた。

しかしNATOが最も苦労しているのは、トルコも貢献している教育の分野だ。現在アフガン軍の教育について2000から20400人が外国教育者が必要とされている。

■トルコは軍人教育を実施

ラスムセン事務総長の発表によると、アフガン軍の教育の為に21、警察の教育の為に100を超えるチームが任務を行なう必要があるという。2011年にアフガン軍を30万にするという目標の前に、さらにこの数字の上を行く数字が求められる。

トルコはアフガニスタンに実戦部隊は送っていない。しかし、トルコはアフガン軍を教育するために貢献している国のひとつである。トルコは、昨年、カーブル地区司令部を担当したが、その任務は1年延長された。トルコは、アフガニスタンへ通常800人の軍人をおくっているが、トルコが司令部を担当する期間中、その数を1700にすることを目標にしている。

この増員を、先月実現させたトルコは、新しい軍の派遣は引き受けなかった。トルコは、アフガニスタンにおける軍事行動の範囲をカブールとその周辺の治安維持の任務だけと制限している。

■A400の困難

イスタンブルにおけるNATO会議で取り上げられるもう一つの話題は、これもまたトルコも関係しているA400軍事輸送機プロジェクトである。しかしイスタンブルにおける会議で、プロジェクトに関する具体的な決定を出すことは困難とみられている。

ヨーロッパの防衛分野で最も大きなプロジェクトであるとされるこの計画は、トルコのほか、 ベルギー、フランス、ドイツ、ルクセンブルグ、スペインとイギリスが参加している。しかし次第に増える費用によりプロジェクトは先が見えなくなってきている。

さらにメーカーのエアバス社は、プロジェクトから手を引く可能性を示唆している。プロジェクトが存続するには7つの軍機購入予定国が約1120億ユーロ(1560億ドル≒約13兆6700億円)の追加資金を拠出することが必要になる。

■100億ユーロもの支出要請

最初の段階では費用は2000億ユーロとみられていたプロジェクトでは、10000名が雇用されている。このため、そもそも失業問題をかかえているヨーロッパで、プロジェクトが中止になった場合、何千人にもの人が失業する危険性がでてきた。

スペインは、この軍機を発注している7カ国の追加費用を捻出するため、2600億ユーロを更に支払うことを提案した。2003年にトルコを含む7カ国が、合計180の軍機を注文していた。軍機の引き渡しは2009年に予定されていた。しかし経費増の為に、流れ作業での生産が実現できず、最初の引き渡しは4年おくれている。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:18406 )