サルキシアン・アルメニア大統領、「まずトルコが議会承認を」
2010年02月10日付 Radikal 紙
アルメニアのサルキシアン大統領は議定書を議会に提出するよう指示したが、まずトルコ大国民議会(TBMM)での承認が先であると述べた。
セルジ・サルキシアン大統領は、トルコとアルメニアの間で調印された議定書を批准段階に進めるため、今日アルメニア議会に提出すると明らかにした。しかし「トルコがアルメニアより先に審議を行い承認するべきだ」と話した。
サルキシアン大統領はイギリスの王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)で「南カフカスの重要性と治安」をテーマに講演を行った。そこでトルコとの関係にも触れ、「昨年はトルコとアルメニアの国交正常化において、前提なしで重要な前進があった」と話した。「閉ざされた国境と危機状態が、過去のものとなったと実感する」と語るサルキシアン大統領は、両国の関係正常化がアルメニアとトルコだけでなく、地域全体やヨーロッパにもよい影響を与えると述べた。
また、両国の外交関係の構築と発展のために調印された議定書が「どちらの国でも議会承認を得られるよう期待」していると示唆し、下記のように話した。
「アルメニア憲法裁判所の決定からもわかるように、アルメニアでは議定書の批准が何の問題もなく進められている。憲法裁判所で投票により認められたということは、この議定書が憲法に反していないと判断されたことになる。この決定を今度は議会に提出するため大統領府で準備をしてきた。この会合のあと、議定書を批准段階に進めるため議会に提出するよう指示を出すことにしている。」
「トルコがこれまで合意してきたように前提条件なしで議定書を承認すれば、これに対してアルメニア議会が承認を拒否する可能性は一切ない。」
また、トルコの閣僚が(トルコ)議会の政治的独立性ゆえに結果がどうなるかわからないと言っていることにも触れた。しかしサルキシアン大統領は、調整がうまくいきアブドゥッラー・ギュル大統領やレジェプ・タイイプ・エルドアン首相などがとりわけ所属政党内で議定書承認のための支持を取り付けるものと信じていると述べた。
■ トルコが先に承認を
「アルメニアよりトルコが先に承認すべきか」という問いに対し、サルキシアン大統領は「もちろん。トルコ議会が投票すればアルメニア議会も投票する。理由は、政治的多数派のリーダーとしてこれまでも何度か述べたように、アルメニア議会はこの件に関して肯定的な姿勢をとっていると保証する。従ってまずトルコ議会が投票すべきで、それを受けてアルメニア議会が投票するべきだ。なぜなら逆の場合には、アルメニア議会は承認したが、トルコは拒否したという状況になりかねない」と話した。
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:18452 )