イスマイル・アー教団捜査のエルズィンジャン主席検事、家宅捜査の上、逮捕
2010年02月16日付 Radikal 紙
エルズィンジャンでイスマイル・アー教団を捜査していたイルハン・ジハネル・エルズィンジャン共和国主席検事の裁判所内のオフィスと自宅で、家宅捜査が行われた。家宅捜査終了後、エルズルムに移送されたジバネル氏は、そこで逮捕された。
事務所と自宅の捜査ののち拘束され、エルズルムに移送されたエルズィンジャン共和国主席検事のイルハン・ジハネル氏は、朝まで続いた取り調べののち、エルズルム特別権限第2重罪裁判所に出廷し、そこでの決定に従い逮捕され、エルズルムHタイプ刑務所に収監された。ジハネル氏は、エルゲネコン・テロ組織への参加、文書偽造、名誉棄損および脅迫罪の罪状で逮捕された。逮捕に対し明日、異議申し立てを行うとするジハネル氏の弁護士ハミト・セクマン氏は、「司法は踏みにじられた。すべての検察官や裁判官は、現在、脅迫されている」と述べた。
2007年末に、エルズィンジャンで、イスマイル・アー教団に対して始めた調査を、エルズルム特別権限共和国検察局が引き継いだのち、トゥンジェリ重罪裁判所により、「職権乱用」「公文書偽造」「犯罪教唆」などの罪で26年を求刑されたエルズルムの共和国主席検事のイルハン・ジハネルは、昨日、その職場において、はじめての事態に直面した。すなわち、エルズルムから3名の検事を連れてエルズィンジャンにきた特別権限共和国検事のオスマン・シャネルが、イルハン・ジハナル主席検事に対し、特別権限第2重罪裁判所からの決定を示し、10時半からオフィスおよび官舎の捜査を開始した。約7時間続いた2カ所での捜索の結果、多数の文書、CD、メモが押収され、特別権限共和国検事オスマン・シャネルは、捜索ののち、ジハネル主席検事を拘束した。
ジハネル主席検事は、裁判所内で行われた健康チェックののち、エルズィンジャン警察に連行された。21時まで、エルズィンジャン警察テロ対策局に留め置かれたジハネル主席検事は、エルズルムへの2時間の移送ののち、今度は、エルズルム警察テロ対策局に連行された。
■夜を徹して尋問
報道陣がエルズルム裁判所の前で待たされるなか、エルズィンジャン共和国主席検事のイルハン・ジハネルが乗った自動車は、昨晩23時23分に目撃された。裁判所の駐車場にきた自動車は、フラッシュの光とカメラの光で明るく照らされた。駐車場から裁判所内に入ったジハナル氏は、ここで、「エルゲネコンへの参加」「文書偽造」「名誉棄損、および脅迫」の罪で、特別権限共和国検事オスマン・シャナルに供述をした。特別権限共和国検事オスマン・シャナルにより、夜半にはじめられた取り調べは、朝6時半まで続いた。オスマン・シャナル検事は、イルハン・ジハネル主席検事の逮捕状を請求し、特別権限第2重罪裁判所に送った。シャナル検事は、手続きののち、裁判所をでて自宅に戻った。
■エルゲネコン疑惑での逮捕
ジハネル主席検事は、今日7時に、特別権限共和国検事オスマン・シャナルに出廷した。裁判官に3時間にわたって証言をしたジハネル主席検事は、9時56分に逮捕されたと発表された。裁判所は、ジハネル主席検事を、「エルゲネコンへの参加」「文書偽造」「名誉棄損、および脅迫」の罪で逮捕した。手続きは短時間で終わり、ジハネル主席検事は10時40分にエルズルムHタイプ刑務所に収監された。
■弁護士:異議申し立てをする
ジハネル共和国主席検事のオフィスでの捜査、拘束・逮捕の間、つねに立ち会っていた弁護士のハミト・セクマン氏は、明日、くわしい発表を行うとのべた。セクマン弁護士は、「こんなことになると思っていましたか」との問いに、「驚きはしない。取り調べをうけている人は、常に、逮捕される可能性がある」と述べた。ハミト・セクマン弁護士は、ジハネル主席検事とともに体験したこの24時間の出来事を振り返り、次のようにのべた。
「一方には、オスマン・シャネル特別権限共和国検事、一方には、イルハン・ジハネル主席検事。以前から両者は敵対しており、苦情申したてをしていた。裁判官・検察官高等委員会(HSYK)が、イルハン氏とオスマン・シャナルについて調べたことがある。このため、楽観はしていなかったし、期待はしていなかった。イルハン氏の罪状は、根拠のないものだ。ふまじめな罪のなすきつけだ。こんな結果となるべきではなかった。司法は踏みにじられた。司法の独立は危険にさらされている。すべての検事や裁判官は脅迫されているも同然だ。これはいいことではない。明日、ルールに従い、エルズルム第2重罪裁判所に異議申し立てをする。「エルゲネコン・テロ組織への参加」「公文書偽造」「名誉棄損と脅迫」のような罪で逮捕されたのだ。他の理由はない。24時間、尋問され、立ちっぱなしだ。取り調べは、夜中の23時にはじまり、朝の9時40分に終わった。イルハン氏は、しっかりしていた。すべてのことを、彼はわかっている。いつの日か、すべてが明らかになり、真実が明らかになる日が来ることを、彼は知っているので、落ち込んではいない。」
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( 翻訳者:牧史織 )
( 記事ID:18492 )