自国兵士の遺体捜索を目的にイスラエルがエジプト国内の学校で発掘作業をしていることに怒りの声
2010年02月16日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 自国兵士の遺体捜索を目的としたイスラエルによる学校での発掘作業にエジプトで怒り

2010年02月16日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HPコラム面

【カイロ】

 イスラエルの調査団がカイロ東方のイスマイリーヤ県にある学校の校庭で行っている発掘作業について、議員たちの間に憤りが広がったとの報道が月曜日にあった。

 独立系新聞「アル=ミスリー・アル=ヤウム」が月曜日に伝えたところによると、イスラエルの調査団は、イスラエル兵の遺体捜索のために、アブーオトゥワ女子工業高校の校庭で発掘作業を行っている。

 議員たちはこの事態を エジプトの主権侵害だとみなし、この行為の停止に向けて早急に介入するようホスニー・ムバーラク大統領に求めた。また彼らは、1967年の第三次中東戦争中にイスラエルが行った戦争犯罪によって殺害され、集団墓地に葬られたエジプト兵捕虜の遺体捜索のためにエジプトの調査団が入国することをイスラエルが認めない限り、イスラエル調査団の活動も今後一切許可しないよう、要請した。

 サラーフ・サーイグ議員は、エジプトの主権侵害になるにもかかわらず、治安機関はこの事態を秘匿しており、とうてい正当化できないと暴露した。一方でイブラヒム・ガアファリー議員は、イスラエルはこの発掘作業を利用して、人権を尊重する国であると自国を宣伝しようとしていると述べた。

 サブリー・ハラフッラー議員はこの発掘作業について、政府の処分を受けるべき事態だと述べつつ、イスラエル国内であれ、シナイ半島であれ、エジプト軍の戦死兵を埋葬した集団墓地の位置を記した地図を、国際法廷や外交の場を通じて提出するよう、イスラエルに科す必要があると強調した。

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( 翻訳者:香取千晴 )
( 記事ID:18537 )