クーデターの罪を問われて、警察の監視下に置かれていた元第一軍司令官であるチェティン・ドアン陸軍大将が、逃亡を計画していたとする容疑に対し、妻のドアン夫人が答えた。ニルギュル・ドアン夫人は、火曜の早朝メキシコへ発つべくヴィザと航空券の手配を行なっていたことを認めた。しかし、目的は逃亡ではなく、単に訪問であると釈明した。
退役したチェティン・ドアン元陸軍大将が「メキシコ出発を企てていた」というニュースで「国外逃亡を謀った」とうわさされたため、将軍の妻であるニルギュル夫人は我慢できずに釈明を始めた。
「電話を盗聴している人物が、これらの情報を都合のいいようにまげて漏らしています。しかし本当はこうです:娘がボストンのハーバード大学で教えています。お婿さんとあちらで暮らしています。私たちも、毎年4月10日に孫の誕生日を祝いにあちらへ赴いています。娘ら夫婦がチケットを送ってくれるので、それで私たちも行くんです。今回も同様にして予定を入れました。」
以上のように述べるニルギュル夫人に、このような質問もしてみました。
「ではメキシコ行きの航空券はどういうことですか。」
元将軍の妻は同じ様に回答してくれました。
「私たちがボストン滞在時に、お婿さんが講演会でメキシコに行くので、私たちも招待されました。それで一週間のメキシコ訪問も予定にあったのです。なんて失礼なんでしょう。私に言わせれば、ボドルムでゆったりし、トルコの美しい気候の中で暮らす方がもっといいです。しかし娘と孫がいるからわざわざ行くんです。私たちが去年も同じ時期にボストンに行ったことは調べればはっきりすることです。」
■5時間10分に及ぶ家宅捜査
チェティン・ドアン元陸軍将軍の妻ニルギュン・ドアン夫人は、「hurriyet.com.tr」に家宅捜査について説明した。
「家にやってきた捜査官の方は捜査状を見せました。彼らは大きな袋を持ってきていて、もし家宅捜査で犯罪の証拠となる物が見つかれば、夫を逮捕すると言ってきました。家を隅々まで調べ始め、捜査の間は軍検事までいました。私たちがパソコンのデータコピーを家でしたいと頼むと、それは認められましたが、軍事関係者が同席しました。捜査の結果、わが家からは犯罪の証拠になるものが出てこず、それにふさわしく書類が書き直され、捜査官は帰って行かれました。その後で、共和国検事のアリ・ハイダル、ビラル・バイラクタル、メフメト・ベルクのサインが入った令状が届き、逮捕が要求されました。夫が出向く際、心臓の薬も持参して行きました。」
ボドルムにある別荘で、弁護士2人と弁護士会会長の立ち会いのもとで捜査が行われたことを明らかにしたニルギュル・ドアン夫人は、家宅捜査の結果自身の電話帳だけしか押収されず、これ以外では家から何も持ち出されなかったと語った。
■将軍へ本を差し入れ
ニルギュル・ドアン夫人は「夫が出頭する際、本を持っていきませんでした。彼が愛読家であると知っているので、弁護士を通して本と衣類を送りました」と述べた。ドアン夫人は、こまめに弁護士のジェラル・ウルゲル氏と連絡を取り、チェティン・ドアン将軍は以前心臓手術を受けたことがあるため、健康状態を把握しようと努力していた。
■黙秘権の行使
14時15分頃からチェティン・ドアン氏の尋問が開始された。弁護士も万全の用意をして臨んだ尋問では、ドアン氏は黙秘権を行使し、一切の質問に答えなかった。
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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:18542 )