イスラエル紙報道「ハマース有力幹部の息子がイスラエルの協力者」
2010年02月25日付 al-Hayat 紙

■ 『ハアレツ』紙:「ハマース有力幹部の息子は西岸地区におけるイスラエルの最も重要な協力者だった」

2010年02月25日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面

【ナザレ:アスアド・タルハミー、ラーマッラー:ムハンマド・ユーニス】

 イスラエル『ハアレツ』紙の本日(25日)付1面トップ記事によると、ハマースの西岸地区の有力幹部ハサン・ユースフの長男であるムスアブ・ハサン・ユースフが10年間(1997-2007)にわたって、イスラエルの公安機関「シンベト」の西岸地区におけるナンバーワンの協力者として活動していた。ムスアブは同機関に対して機密情報を提供し、数十件の自爆攻撃を失敗に終わらせ、多数のイスラエル人の生命を救ったという。

 同紙は、ムスアブが数年前にキリスト教に改宗した後居住しているアメリカで近日出版される『ハマースの息子』と題する英語書籍を一部抜粋して掲載した。この書籍ではシンベトがムスアブに対して与えたニックネームである「緑の王子」の半生が取り上げられている。(ニックネームの由来は、有力幹部の息子であるということと、ハマースの旗の色が緑であること)。

 同紙によるとイスラエル治安機関はムスアブを、これまでに同機関がイスラーム主義「テロ」組織の指導部に送り込むことに成功した「最も信頼でき、レベルが高い情報源」とみなしている。またムスアブのおかげで、第2次インティファーダでイスラエルを攻撃した殉教作戦が相次いだ時期にパレスチナ人「自爆攻撃者と破壊工作者の細胞」数十グループが摘発され、イスラエル人殺害が防止され、「ムスアブは殉教作戦でイスラエル人数十人を殺害したパレスチナ人指名手配犯多数の逮捕に貢献した」という。逮捕者の中にはアブドゥッラー・アル=バルグーティー、イブラヒーム・ハーミド、マルワーン・アル=バルグーティーら、イスラエルの刑務所に収容されている人物も含まれているとのことで、イスラエルは、ガザ地区で拘束されているイスラエル兵ギラード・シャリットの解放と引き換えにハマースが解放を要求する収監者のうちに彼らを含めることを断固拒否している。またムスアブは、イスラエル軍による殺害を避けるため、自らの父の逮捕にも関与したという。

(後略)

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( 翻訳者:梅原春奈 )
( 記事ID:18546 )