3者会談の意味するもの―政治評論家、分析
2010年02月25日付 Hurriyet 紙

大統領官邸で行なわれた三者会談は合意に至った。さて「解決」を強調した発表と会見はどんな意味をもっているのだろうか。アンカラで政治を見守る三名の評論家がCNNトルコでハンデ・フラトに意見を述べた。

■Hurriyet紙インターネット版編集長ファーティフ・チェキルゲ:文書をめぐる戦いがあるとは思わない

最近では最も重要な会談だ。この会談を、バルヨズ計画に関して続いている司法面に影響する会談として捉えるのは間違いになる。つまり、この会談の結果、そこでえられる決定が、司法的過程の中で決定を下すメカニズムに影響する会談とはならないといいたい。この会談は、憲法により大統領に与えられている、組織の間での調和を守る責務を果たすために行われたものだ。

参謀本部でも重要な検討会議が開かれた。大統領は同時に軍の最高司令官である。トルコにおいて次第に組織間に抗争が見えてきたのでこのような会談が手配された。大統領が機構構造の最も頂上にい続けることを示し、それは大切なことだ。
ジェミル・チチェキ副首相とも会見を行なった。トルコ国軍がこの会談で司令官たちがここ4日の間に、事情聴取されたことに関して遺憾の意を表した。これが4日間で行なわたことはおそらく完全な蛮行だ。私が理解している限りでは、参謀総長も、これに遺憾の意を表している。

カバンは念のためにもってきたのだろう(注:三者が、それぞれ大きなかばんを下げて、会見に臨んだことが話題になったため)。そこで「私はこの書類を持っている、君にはその書類がある」というやりとりがされたとは思わない。
首相が言うだろうことは、「ここは法治国家だ。司法のプロセスが進んでいる。静かにこれを見守ろう。どこか1組織が、トルコ国軍を消耗させようとする行為に対しプラスの評価をしないという点で、首相はある保障を与えたかもしれない。
以上は私の推測だ。ここで、静かに事態を見守るというのは、外からの心理的影響を司法プロセスに及ぼさないという約束をした、可能性はある、という意味だ。

■ヴァタン紙アンカラ編集部ビラル・ジェティン:辞任はない

トルコでは、大統領が国家の頂点から発表を行なう必要があると感じているほど心配と疑問がある。
2、3日前参謀本部が行なった会議がとても大きな緊張を巻き起こした。(三者会談のあと)今回発表された声明から、各組織が異常な行動をとらないこと、つまり辞任はないことを理解する必要がある。両者(軍と政府)が、大統領の仲裁で、互いに不満を口にしたとみられる。トルコ国軍が、会見を行なうかどうかは知らないが、振る舞いからみて何を話されているかは理解できる。
危機が終わって全てのことが通常に戻ったということは不可能だが、緊張が更に高まることはないといえるだろう。

■レディカル紙アンカラ編集部ムラト・イェキン:お互いの「説」を議論

この会見は当初の目的は果たしたと考えられる。つまり社会における緊張と不安を取り除く目的は果たしたと理解できる。首相と参謀総長がかなり準備してきたことは明らかだ。あたかも、大統領に判定してもらうよう、互いの説を主張しにきたかのようだ。ただ社交儀礼的なものではなく、実質的な会議だと言える。(軍の幹部の)辞任の噂は、国会筋からでたものだ。トルコ国軍の幹部レベルの辞任がある兆候はない。
これは実質的な会議だ。首相と参謀総長は手にカバンと書類を持ってきて、有益な2.5時間を過ごしたことは明らかだ。先日、首相がスペインにいるときに副首相が参謀総長に会った際には、(バルヨズ捜査での軍人の)逮捕の仕方、首相に対する指示暗号の件が議論されたことを私達も知っている。憲法上のプロセスという言葉には、立法、行政、司法に入る。大統領はここ2日間で最も重要な会見を行なった。これらは司法プロセスに関しての会談だった。ここで司法の改革が話された。おそらく政府の司法改革法案は、そのままの形で議会に提出されることはないだろう。大統領はこの危機を乗り切るために、憲法第104条により認められた権限を使用して仲裁しようとしている。

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( 翻訳者:近岡由紀 )
( 記事ID:18553 )