平和民主党スッル・サクク議員発言に、共和人民党激怒
2010年02月25日付 Milliyet 紙
ベシル・アタライ内務大臣に関して行われる公聴会の前に国会が緊張した。平和民主党(BDP)のスッル・サククの発言は共和人民党(CHP)員たちを激怒させた。
トルコ大国民議会本会議で、ベシル・アタライ内務大臣に関して共和人民党が提出した公聴会(請求)の提案の審議が始まった。本会議では、協議事項ではない議題のあと、アタライ内相についての公聴会(請求)の提案を協議に上げるかどうかについての議論に移った。提案では、「民主的解決と名付けられたプロジェクトで、テロ組織メンバーたちの司法的扱いに影響を与え、この問題における特別な法的措置を確保するために国家がおこなえる可能性を模索し、テロ組織メンバーたちが捕まらないよう法を曲げ、司法を方向付ける交渉し、この目的で密かに議論をすすめていたアタライ氏について公聴会を開くべきだ」と表現された。
議会で最初に共和人民党会派代表代理ハック・スハ・オカイが発言をおこなった。スッル・サクク議員による「1999年の選挙以前に共和人民党は、20の軍事メンバーを我々から候補者として出せ」(と述べた)といった形での発言は国会の緊張を高めた。サクク氏は「共和人民党副党首がみずから来て、この提案をした。我々はこれを突っぱねた。無駄に嘘を言わないように。この事件の生証人たちがいる。誰がどのテロ組織と関係をもっているかを私達はよく知っている。あなた方の拠点はエルジンジャン、シリヴリ、エルズルムだ。」
共和人民党会計責任者のムスタファ・オズユレッキ議員は、サクク議員の発言に対して厳しい反応を示し、そうした接触はないと主張した。オズユレッキ議員は、平和民主党がテロ組織と関係があることをほのめかした。共和人民党と平和民主党のあいだでの激しい議論をエルドアン首相も微笑をうかべながら見ていた。
■バイカル氏から素早い返事
共和人民党のデニズ・バイカル党首は、平和民主党ムシュ選出のスッル・サクク議員の主張に対し、「党首、政党の執行機関いずれも、テロと関わる人物を共和人民党内で受け入れるとの提案を受け入れるものではない」と反対の意を示した。
デニズ・バイカル党首はトルコ大国民議会本会議で、ベシル・アタライ内務大臣について提出した公聴会(請求)の提案に関する審議の一部を裏で、国会議員や新聞記者たちと見学していた。サクク議員が本会議場で「(当時)共和人民党は議席をもっていなかった。党首さんが我々に使者を送ってきた『あなた方と同盟を組む準備はできている。トゥルク、サクク、ユルッタシュを追い出すことは出来ない。しかし私に20名の軍事関係者を送れ、彼らを候補者としよう』と話した」との発言を聞いたバイカル党首は、その後新聞記者たちの前で会見を行った。
バイカル党首は、党首として、このような指図をして、活動したことはないとして、「政治生活において、私も旗下の共和人民党もテロとまったく関わりを持ったり、誰とも、どの政党とも関係を持つこともしなかったし、そうしたことを計画したり考えたりもしなかった」と話した。
また政治闘争は政治をテロから切り離すという原則のもとで展開するとし、これが自身たちにとって基本的な政治的倫理であると強調した。
バイカル党首は、政治的利益を考えてこの倫理を犯すことに目をつむることはないと話し、「党首、政党の執行機関いずれも、テロと関わる人物を共和人民党内で受け入れるとの提案を受け入れるものではない。テロに関する問題は、我々にとって政治的利益の問題ではない。テロとの闘争と民主的相互理解は我々の政治的立場の基本である」と話した。
■ エルドアンは意味を見いだした
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、平和民主党ムシュ選出のスッル・サクク氏の本会議での主張が「意味のある」ものであったと話した。
エルドアン首相は、議会裏で新聞記者たちが「平和民主党のスッル・サクク氏の主張をどのように思われますか?」という質問に対して次のように答えた。「スッル氏がした会見は、自身が経験したことをここで説明した。我々も当事者から直に耳にする形となった。ことの詳細をスッル氏とお会いする機会があれば、一層はっきりするだろう。なぜなら、私はことの(究明の)支持する者ではないが、当事者から聞いた形となった。もちろん有意義であった。よって、この事件に直接関わっていなくとも、表に出てきて話すことも有意義なことである。」
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:18554 )