パレスチナ大統領、和平プロセスの進展に悲観的見通し
2009年09月21日付 Al-Nahar 紙

■ アッバース大統領がムバーラク大統領およびアブドゥッラー国王と協議:「今は和平の行く手が塞がれている」

2009年09月21日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

【AFP、ロイター、MENA】

 ジョージ・ミッチェル米中東特使の最近の調停努力が失敗したことを受け、パレスチナのマフムード・アッバース大統領は昨日、和平プロセスについて「行く手が塞がれている」と述べた。イスラエルはこれに対して、失敗の責任はアッバース大統領にあると主張している。

 アッバース大統領はエジプトのホスニー・ムバーラク大統領との会談後、「今は行く手が塞がれていると思う」と述べ、和平交渉へと道が開かれるかどうかはイスラエルにかかっているとの見解を示した。アッバース大統領は「(ミッチェル特使は)国連の会議が終わった後に取り組みを再開するだろう」と述べつつ、「特使がアラブ諸国およびパレスチナ側と行う仕事はない。我々はやるべきことを全てやっているからだ。重点はイスラエル側に置くべきである」と付け加えた。また、イスラエルがあらゆる形の入植地拡大の完全凍結に合意しない限り、イスラエルとの交渉再開に合意することはないと再度表明し、あらゆる入植活動の停止を呼びかけた2003年締結の「ロードマップ」を実行するためにアメリカがイスラエルに圧力をかけるべきだと強調した。

 ミッチェル特使は先週金曜日エルサレムにおいて、合意を達成できないままに中東での4日間にわたる任務を終えた。今回はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相から入植凍結やイスラエル・パレスチナ間交渉の再開について同意を得ることができなかった。ネタニヤフ首相は、イスラエル政府は入植について建設を数ヶ月のみ「休止」するならともかく、「凍結」することは考えていないと繰り返した。

 入植問題で合意を得られれば、来週開かれる国連総会の際にアッバース大統領、ネタニヤフ首相とバラク・オバマ米大統領による三者会談が開かれる筈であった。

 アッバース大統領の報道官は、1時間半にわたるカイロ会談の目的はニューヨークで火曜日に始まる国連総会の前にアラブ諸国およびパレスチナ側の立場を調整することであったと説明した。

(後略)

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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:18557 )