EUとシリアのパートナーシップ協定、10月26日に調印予定
2009年10月09日付 Al-Nahar 紙

■ 欧州とシリアのパートナーシップ、10月26日に調印予定

2009年10月09日付アル=ナハール(レバノン)HP1面

【AFP】

 ブリュッセルの外交筋が伝えたところによると、欧州連合(EU)各国の代表は昨日、来る10月26日にシリアとのパートナーシップ協定に調印することで合意した。シリアにおける人権の状況を理由に保留が数年間続いた後のことである。

 同外交筋は、「シリアとの協定の調印は10月26日にルクセンブルクで行われる予定だ」と述べた。

 協定の草案は2004年に欧州各国政府の承認を得るべく作成されたが、オランダはパートナーシップ協定に反対し、人権が侵害された場合には協定を一時停止することを明記した条項を盛り込むよう主張していた。

 シリアのワリード・アル=ムアッリム外相は9月末にパリで、「シリアは政治的条件の付いた協定を受け入れない」と警告した。

 オランダは、「ハンドブレーキのように」パートナーシップ協定を一方的に停止することが可能かという点に関してEU加盟国27ヶ国から明確な立場を望んでいる。またオランダの外交官は、「加盟国が同様の決定を行った後に、オランダは協定に調印するだろう」と指摘した。

 別の外交官によると、最終的にはEU議長国であるスウェーデンが提案した妥結案においては、人権が侵害された場合には「EUは協定を停止する権利がある」という宣言を欧州各国とは別に、協定案に付け加えるように定めた。「これによってオランダはEUが協定を取り下げるという選択肢を保持し、一方ではこの条項は協定の本文に盛り込まれていないため、その価値を減ずることになる。さもなければシリア側は調印しなかっただろう」と同外交官は述べている。

 改正された協定は最終版において、「EUにとって懸案事項である人権の状況に関する継続的な対話を発展させる権限をパートナーシップ協定がEUに付与する必要性」を明記しており、「人権の尊重は、協定において重要な要素の一つを構成する...人権侵害は結果として協定の適用に直接影響を与える」とうたっている。

 EUはこの協定によってシリア政府が、中東地域とイスラエル・パレスチナ関係において建設的な役割を担うのを応援したいと考えている。

 パートナーシップ協定によってEUは、調印国が幾つかの改革に取り組むことを約束する代わりに、財政援助の提供を行うことができる。

 フランスは数か月前から協定調印に向けて積極的に圧力をかけてきた。ムアッリム外相のパリ訪問後、日曜日にはバッシャール・アル=アサド大統領がニコラ・サルコジ仏大統領の側近2人を特使として迎えている。

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( 翻訳者:青山沙枝 )
( 記事ID:18559 )