ハマース幹部暗殺事件での偽造パスポート使用をEUが非難、インターポールも容疑者を手配へ
2010年02月23日付 Al-Ahram 紙

■ヨーロッパ諸国、マブフーフ暗殺事件で偽造パスポートが使用されたことを非難

2010年02月23日付アル・アハラーム紙(エジプト)アラブ諸国面

【ウィーン:ムスタファ=アブドゥッラー】【エルサレム・ブリュッセル:通信各社】

EU諸国外相が共同声明を発表し、先月ドバイでハマース幹部マフムード・マブフーフ氏が暗殺された事件で、実行に当たった戦闘員たちによって ヨーロッパの偽造パスポートが使用されたことを「強く」非難した。

 ブリュッセルでの外相会議で承認された声明には、「EU市民のIDを盗み出して偽造されたEU加盟国のパスポートとクレジットカードが使用されたことに、EUとして強い遺憾の意を表明する」と述べられている。

 この声明でEU外相たちは、イスラエルがハマース幹部を暗殺した ことには言及しなかったが、ドバイ当局はイスラエル諜報機関「モサド」が暗殺を実行したことを確信していると明言している。

 一方、ドバイのホテルにおいてヨーロッパ旅券を所持する一団の手でハマース幹部マフムード・マブフーフ氏が暗殺された事件の捜査状況に詳しいオーストリア外交筋が明らかにしたところでは、ドバイ側の担当者がオーストリア側の担当者 に連絡し、マブフーフ氏暗殺遂行の指令室がオーストリアに置かれていたとの情報の信憑性について話し合った。また、UAE側からオーストリア側には、この事件の捜査を開始するよう連絡があったという。さらに容疑者たちは暗殺遂行の前、昨年末にもドバイを訪れており、情報収集と計画の立案、地図作成がその目的だったとみられることも伝えられた。

 イスラエルのエルサレムポスト紙は、国際刑事警察機構(インターポール)が先月のドバイでのマブフーフ氏暗殺事件への関与が疑われる11名の情報 と写真を公開したと報じた。一方、ドバイ当局はモサドの関与は99%確実だとしており、モサド長官の逮捕を要求している。また同紙は昨日の記事で、インターポールが偽造パスポートを用いての渡航を防ぐ ため、暗殺容疑者グループを指名手配リストに加えたとも報じた。

一方、インターポールのロナルド・K・ノーブル事務総長は全世界の警察に対し、勾留・尋問・身柄引き渡しの対象者を決定するに際しては、これらの手配写真に注意するよう促した。

(後略)

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:松屋直子 )
( 記事ID:18586 )