婦女誘拐魔、夜のコウモリのごとく10名の婦女を誘拐
2010年03月08日付 Iran 紙
【事件部】夜のコウモリのように、タクシー運転手を装い、10人の婦女をテヘラン西部で誘拐しては、自らのおぞましき計画の犠牲にした悪魔のような男が、警察の追跡調査によって、彼の住む一人暮らしの自宅で逮捕された。
本紙記者の報告によると、約4ヶ月前、ある若い女性がテヘラン警察の捜査官の許を訪れ、ある男の悪魔のような犯罪の秘密を打ち明けて、次のように言った。「昨日私は、プーナク広場の付近でタクシーを待っていました。すると、プライド車が私の向かい側に止まったのです。私は急いでいたので、その若い運転手に疑いを持たずに、その車に乗りました。しかし、しばらく行くと、突然運転手はルートを変え、人気のない場所へ向かいました。私は彼に文句を言いましたが、彼はそれに聞く耳を持とうとしませんでした。そこで車から外に降りようとしましたが、どんなに頑張ってもドアは開きませんでした。結局、その悪党は自らの禍々しい計画を実行した後、私が所持していた金品を盗み、私をその場に放り出して、逃走しました」。
〔中略〕
事件解決の手がかりが発見されるのと時を同じくして、その悪魔の男に対して同様の訴えが数件、テヘラン西部地域の警察署数カ所に寄せられた。これらの訴えを調査したところ、以下のようなことが分かってきた。堕落した青年は、3台の自動車(黒のプライド車、銀色のプジョー206、及びプジョー405)を用いて、シャフレ・ズィーバー、プーナク、及びサルダーレ・ジャンギャルの各地区でタクシー運転手を装い、獲物を罠にかけては、彼女たちをへんぴな場所に連れ込み、脅迫しながら力ずくで暴行を加えていたのである。
〔中略〕
訴えが増加し、犯人の車のナンバープレートの番号が判明すると、事件の捜査は新局面を迎えた。捜査官たちが3台の自動車の所有者らを特定し、〔署に〕呼び出したところ、彼らは自分たちの車を白タクのために、“マジード”という27歳の青年に貸し与えていたことを突き止めた。
罠に掛かった悪魔
アリー・モハンマディー大佐(大テヘラン第二警察署長)は堕落した青年の逮捕作戦に関して、次のように言った。「若い6人の婦女からの訴えの提出と、“マジード”を逮捕するための糸口の発見を受け〔‥‥〕、ジャンナトアーバード138警察署の捜査官らはイラン暦エスファンド月13日(西暦2010年3月4日)木曜日の正午に、電撃作戦によってジャンナトアーバード近郊の独身住宅にて、犯人を逮捕した」。
〔中略〕
覚醒剤の常用者
マジードは取調べの中で、10人の婦女を誘拐し、暴行を加えたことを自白するとともに、次のように供述している。「私は覚醒剤依存症です。この状態で時々、白タクをするために車を賃借りしていました。〔‥‥〕主にプーナク、シャフレ・ズィーバー、サルダーレ・ジャンギャル地区で彼女たちを客として乗せ、暴行を加えた後で、金品や携帯電話などを盗み、逃走しました」。
さらに犠牲者が増える可能性も
レズヴァーンファル判事は〔‥‥〕、次のように述べている。「マジードはしばらく前から、麻薬中毒を理由に、家族から勘当されていた。これまでの証拠によると、犠牲者の大半は乗客として彼の車に乗り込んだ若い女性や大学生たちである」。
レズヴァーンファル判事は被害者の数が今後も増加する可能性があると指摘し、容疑者の顔写真をモザイク無しで紙面に掲載するよう本紙「イラン」に要望、悪魔の男に見覚えのある場合は、刑事警察第16課〔‥‥〕に問い合わせるよう、犠牲者に呼びかけた。
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( 翻訳者:渡部智士 )
( 記事ID:18701 )