ノールーズ観光、活性化へ―イランから15万人観光客
2010年03月20日付 Zaman 紙

かつて祝うことを禁止され、それ自体よりもテロ事件によって話題に上っていたノールーズは、旅行業者にとって希望の門となった。この日を祝うためだけにイランから訪れた人の数はイスタンブル・アンタリヤだけで7万人に上った。他の地域も含めると少なくとも15万人のイラン人がノールーズのためにトルコへ入国したことが明らかにされた。オフシーズンとされる3月にこれほどの数の旅行者がやってきたことに旅行業界は喜びの表情を見せた。

経済危機の年においてすらライバルを引き離す旅行業者たちは2010年に非常に希望を抱いている。ノールーズのためにイランからやって来た旅行者は業界の期待を大いに上昇させている。イスタンブルとアンタリヤを2週間の予定で訪れたイラン人旅行者の数が昨年に比べ30パーセント増加し7万人にのぼったことも、旅行業界の今年の先行きの良さを示す最初のサインである。対外経済関係委員会 (DEİK)トルコ・中東旅行業評議会会長でありハロー・ツーリズムを所有するエミン・チャクマク氏は、今年の3月17日から4月6日にかけてイスタンブル・アンタリヤのみで7万人のイラン人旅行者が早期予約を行っていることを明らかにした。同様の人数は昨年は5万人、一昨年は4万3000人だった。文化観光省のデータによると、3月のみに限定して2007年、2008年、2009年にトルコに入国したイラン人旅行者の数は順に10万1000人、11万2000人、14万7000人であった。今年はノールーズのためだけに15万人に達する人々がやってくることが明らかにされている。エミン・チャクマク氏は、2010年のこの大幅増加のため、イラン・トルコ間の飛行機やチャーター便が増便されて出発スケジュールも発表されたことを明らかにし、トルコの有効な外交政策の具体的な成果を旅行業界も享受し始めたと述べた。

4年間イランで働いていたというヘイ・トラベル・トレンズCEOのスュレイヤ・ストゥク・ベクタシュ氏も、「ヴァン空港をネヴルーズの月と(観光シーズンである)夏の間使おうと試みている。しかしこの空港には夏季のイランからの旅行者を受け入れる十分なキャパシティはない。高速道路は所要時間が長すぎる」と延べ、不満を口にした。地中海観光ホテル経営者連合のスルリ・チョラバトゥル会長は、この不満もイラン・トルコ直行便の設置によって解消され、やってくる旅行者の数も増加するだろうと述べた。観光ホテル経営者・投資家連合のティムル・バユンドゥル会長はというと、やってくる旅行者の数がノールーズの影響で昨年に比べ増加していると実感しており、毎年トルコを訪れる100万人の旅行者の大部分がノールーズの時期にやって来ていると述べた。カリスタ・ラグジュアリ・リゾートの営業部長ムスタファ・ゲンジャイ氏は、昨年ノールーズの祝日のためイスタンブル・アンタリヤ・ボドゥルム・クシャダス・ブルサといった観光スポットをはじめとした多くの町の5つ星ホテルで満室の割合が非常に高く、このため2週間のネヴルーズ休暇でホテル業者が表情をほころばせたと明らかにした。ゲンジェバイ氏は昨年のホテル宿泊客の25パーセントをノールーズ休暇のためにやって来たイラン人とアゼルバイジャン人が占めていたとし、今年も彼らが同程度の割合を占めていることを明らかにした。

■エルズルム:ノールーズをチャンスに
スキー、信仰、ネイチャースポーツといった多くの分野で観光資源を持つエルズルムでは、ネヴルーズ旅行がそれらに代わるものとして話題に上った。ギュネシュ財団が主導する取り組みによって、トルコ系諸共和国と、特にイランから毎年5000人のトルコ人をエルズルムに集めることが計画されている。同財団代表アルパスラン・ジェイラン教授は、昨年ネヴルーズ旅行としてエルズルムに約1500人の旅行者がやってきたことを明らかにし、この人数は倍増させることが可能であると述べた。

■イランのネヴルーズ休暇は2週間
「ノー(新たな)」と「ルーズ(日)」という単語からできているこの祝日は、北半球でチュルク系諸民族をはじめとして多くの民族、社会で新年として祝われている。3月21日には夜と昼の時間が同じになり太陽は渡り鳥のように北半球に向かう。3月21日を迎えるとともに気温も上がり始め、雪は解け、木は花を咲かせ、大地は芽吹き、渡り鳥は家に向かい始める。このため3月21日はあらゆる生き物にとっての目覚めと復活、そして創造の日であると認識されている。イランではノールーズの祝日は、公的祝日とされているのは5日間だが、民間企業では15日間が休暇とされている。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:18739 )