トルコの私立大学ではじめての労働組合がイスタンブルのビルギ大学で発足した。社会労働組合連合での組織化を選んだ大学は、近いうちに包括的な契約に署名する予定だ。
ビルギ大学が行った書面での発表で、私立大学に勤務する教職員らは、賃金および被雇用者の権利という観点から労働法が適用される労働者であり、労働組合の組合員となる権利を有していると明示されている。同発表では、私立大学が第17項の「商業、事務、教育、および芸術」のセクターに含まれ、これらの分野で働く人々も、第17項セクターの労働組合の組合員となる権利を有することが強調されている。
ビルギ大学で、教員から研究員、運営職員から警備員、清掃員、職業専門学校から大学本部センター職員まで、さまざまな形で異なる業務に従事するビルギ大学教職員らが、一致した決意を見せ、社会労働組合連合で団結する事を選択したと発表した。書面内容は次の通り。
「大学のうち、社会労働組合連合に加盟する学校の数は急速に増えています。また、近いうちに、社会労働組合連合は、大学で包括的な労働契約に署名する「権利を持つ組合」になる予定です。こうしたことを受け、1994年に設立され、多くの分野でリードし、数々の活動を主催し、研究や、出版物や、研究者がもつ学術的な成果により、大学の中でも尊敬される地位を勝ち得たイスタンブル・ビルギ大学は、『トルコの私立大学に勤務する者たちが最初に組合を結成する大学』となります。国連グローバルコンパクトに署名し、その枠組みで『人権法適用・研究センター』を通じ、トルコで人権の拡大に貢献しようと努めるイスタンブル・ビルギ大学は、職員が労働組合を結成し、包括的な労働契約から積極的なかたちで恩恵を得る権利にも敬意を示し、この権利が行使されることを支持することを宣言します。社会労働組合連合は、イスタンブル・ビルギ大学執行部が、大学教職員が憲法や国際条約で保障されている組合結成の権利を行使するプロセスにおいて、この宣言にふさわしい態度をとることを信じています。私たちの組合は、私立大学教職員が組合を結成することに向けたこの重要な試みが成功するよう、出来うる限りのことを行い、必要であれば、法的な手段もとるでしょう。」
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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:18770 )