ギュル大統領「批判・提案はすべて政府に伝える」―憲法改正問題
2010年03月30日付 Milliyet 紙
アブドゥッラー・ギュル大統領は大統領府での食事会で歓待を受けた専門家たちの憲法改正案に対する批判と意見を聞いた。
入手した情報によると、ギュル大統領は食事の始めに自身には憲法改正の件で2つ基準があると話し、これらをEU基準と公共の良心というふうに列挙した。ギュル大統領はその後、ゲストの話に耳を傾けた。ギュル大統領は昨日、憲法法律学者エルグン・オズブドゥン氏、ヒクメト・サーミ・チュルク元法務大臣、ムスタファ・ブミン元憲法裁判所長官、オスマン・アルスラン前最高裁判所長官、研究者のタルハン・エルデム、政治学者のエルシン・カライジュオール、ミリイェト紙論説員のタハ・アクヨル氏と大統領府での昼食会で一堂オに会した。食事会にはムスタファ・イセン大統領首席補佐官と共にエミン・クズ補佐官も加わった。ギュル大統領は、法と政治に精通した人の中から選出したゲストにおよそ2時間続いた昼食会でオリーブ油のセロリドルマ、肉・茄子入りボレキ、ラゴス・シシュ、地中海風野菜サラダ、レモン入りパフェをふるまった。
過剰な権限が与えられた
出席者らは改正案において大統領に過剰な権限が与えられたという点で意見の一致に至った。ギュル大統領はそうした意見に与すると言明はしなかったものの、以前高等教育機構(YÖK)メンバー選出の件で大統領に与えられた権限の多さを嘆いたことに触れた。
以下の要求が出された
食事会に参加した者は憲法改正のに関し、次の提案を提出した。
・「弾劾裁判」の権利の最高裁判所への譲渡。
・憲法裁判所への個人の申請を可能とする。
・選挙得票率制限の5%への引き下げ。
・男女平等に関する具体的な条項を憲法に盛り込む。
・国会議員の予備選挙による選出。
・裁判官・検察官高等委員会委員は任務期間終了後、最高裁判所と行政裁判所での任務に戻らず引退する。
・国民投票に付された場合、改正案はそれぞれの条項ごとに投票を行う。
意向を伝える見込み
ギュル大統領は改正案の各条項の整理を始めとし、大統領の権限に関する調査を行わせ、食事会で出された意見を政府に伝えると話した。
チュルク氏はギュル大統領の考えを注意深く聞いたと話し、「大統領は食事会で個人的な意見は言いませんでした。そもそもの目的もそれではありませんでした。けれども、この食事会で出された意見は関係者に伝えると話しました。その件について、大統領は自身の意向を伝えるものと考えています。」と語った。
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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:18797 )