ダマスカスに拠点を置くパレスチナ諸派、イスラエルへの対抗と抵抗の強化を呼びかけ
2010年04月04日付 al-Hayat 紙

■ パレスチナ国民会議の最高フォローアップ委員会がイスラエルへの対抗と抵抗の強化を呼びかけ

2010年04月04日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【ダマスカス:ヌールッディーン・アル=アウサル(本紙)】

 ダマスカスで会合を行ったパレスチナ国民会議の最高フォローアップ委員会は、イスラエルへの対抗と抵抗の強化を呼びかけた。時を同じくしてハマースのハーリド・マシュアル政治局長は、ハマースは戦争を望んではいないとしながらも、戦争が不可避となれば「〔ハマースは〕雄々しく戦うであろう」と述べた。

 マシュアル氏はパレスチナ国民会議の最高フォローアップ委員会が昨日ダマスカスで開催した記者会見において、「私たちは戦争を目指しているのではなく、抵抗の権利を行使しているのだ。だが戦争が不可避となれば、雄々しく戦うだろう」と述べ、「占領状態が続く限り、抵抗運動はあり得る選択肢である」と明言した。

 続けてマシュアル氏は、「ヨルダン川西岸地区では占領と入植、ユダヤ化に拒否を示し、抵抗を表明するパレスチナ人たちの行為を抑え込み、妨害する諸措置がとられている。このパレスチナ人の当然の行為を封じ込めることにおいて、ラーマッラーのサラーム・ファイヤード政権内でイスラエルとパレスチナの協同が行われていのは明らかである」と述べ、「こうした諸措置はパレスチナ人の行為を困難にしているかもしれないが、まもなくそれも出来なくなるであろう。占領と入植、ユダヤ化の継続はパレスチナ人のさらなる行為を呼ぶからだ」と述べた。

 そして、「私たちはファイヤード政権を認めない。なぜならこの政権はパレスチナ民衆に押し付けられた政権であって、選挙で選ばれたわけでもなく、分裂状態の中で成立し、パレスチナの国民的な庇護ではなく、国際的および地域的な庇護の下で生きながらえているからである」と述べた。

 ダマスカスに拠点を持つパレスチナ諸勢力から成る最高フォローアップ委員会は声明を出し、「止むことのないシオニストの行動の激化と敵対行為に対抗し、エルサレムと西岸地区の土地やイスラームおよびキリスト教の聖域を標的としたすべての企みを跳ね返すことにパレスチナ大衆のエネルギーを結集する」よう呼びかけた。

 さらに同委員会はこの声明で、大衆的な諸勢力や諸派、諸運動に対し、自らの責任で占領に対峙し、その計画に抵抗する行動を強めるよう求めた。そして、「抵抗の戦士たちを抑圧し、占領〔イスラエル〕政府と協力して彼らを捜索し、人民が占領に対峙する自らの役割を担おうとするのを妨げている」として、西岸地区のパレスチナ自治政府とファイヤード政権を非難した。またリビアのスィルトで開催された先のアラブ首脳会議でパレスチナ問題に関して採択された決議は、挑戦の意思が感じられないとして失望を表明した。そして直接および間接のパレスチナ・イスラエル間交渉を非難し、「シオニストの占領計画を覆い隠し、中東地域におけるアメリカの政策を糊塗するものである」と述べて、「抵抗を選択し、パレスチナの民族的権利と原則を堅持するとの基盤に立った、パレスチナ内部和解の実現に向けた同委員会の意欲」を確認した。

(後略)

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:18831 )