レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は憲法改正問題における高等司法機関や野党を非難した。
エルドアン首相は「司法は声を張り上げています。ご覧下さい、我々よりもさらに政治家らしいじゃありませんか。司法は政治化したということだったでしょうか。司法は政治化したのではなく、政治を行おうとしているのです」と語った。
独立実業家協会(MUSAID)第19回通常総会がストゥルジェ会議場で開催された。コーラン詠唱から始まった総会はトルコ国家『独立行進曲』とMUSIADの歴史を説明するスクリーン上映と続いた。総会へはハヤティ・ヤズジュ国務相、エゲメン・バウシュ国務相、ザフェル・チャーラヤン国務相、ジェヴデット・イルマズ国務相をはじめとし、メフメト・シムシェキ財務相、ムスタファ・デミル公共事業・住宅相、オメル・ディンチェル労働・社会保障相、ニハト・エルギュン産業・貿易相、タネル・ユルドゥズ・エネルギー天然資源相、ヴェイセル・エロウル環境・森林相、トルコ商工会議所・商品取引所連合のリファト・ヒサルジュクルオール会長など、多くのMUSAIDメンバーが出席した。
同総会でスピーチをしたエルドアン首相は、憲法改正問題における高等司法機関の態度を非難。
首相は、「トルコには近代的な民主主義の基本を否定する人が存在する。グローバル・スタンダードをトルコにも適用しなければ幾許も前に進むことはできない。どんな目標も達成することができないでしょう。トルコ国民の目指すものを、わたしたちは実行します。国民の歩く道を歩き、国民が決めた目標に向かってわたしたちは歩みます。国民も変化、もう一歩進んだ民主主義、そして近代的な法体制を必要としています。規制する国家ではなく法治国家を欲しているのです。自身の決定が危険にさらされたくはない、自分が選択した代表の邪魔をされたくないと国民は思っている。我々はこれを意識して行動してきました。今回の憲法改正もそうです。司法は声を張り上げています。ご覧下さい、我々よりもさらに政治家らしいじゃありませんか。司法は政治化したということだったでしょうか。司法は政治化したのではなく、政治を行おうとしているのです。いま起こっているのはこういうことです。簡単に政治に干渉し、次のようによくも言えるものです。「国民に呼びかけを行い、今回の憲法改正に賛成しないように」などと。国会議員にも呼びかけをしているようです。司法がこんな呼びかけをしてよいのでしょうか?そんなにこの仕事を気に入っているならばガウンを脱いでこちらへ、政治の舞台へ上がりなさい。この憲法改正に反対する政党は必ず存在しますから、彼らに加わって政治をすればよいのです。」と話した。
■「ヨーロッパ中を見渡してもトルコのようなシステムはない」
ヨーロッパ各国にトルコのような司法システムは見当たらない、と話すエルドアン首相は発言を次のように続けた。「ヨーロッパの国々では裁判官・検察官高等委員会(HSYK)もなければ、最高裁判所も行政裁判所も、憲法裁判所もトルコのそれとは異なる。ヨーロッパ各国ではそれらのメンバーは議会、首相、閣議によって任命されるのです。反論できるものならしていただきたい。しかしトルコにはこのような機関がありません。私たちの国では、そうしたやり方に対する耐久性すらありません。最終的にお情けで、「法務相は残してもよいが次官はいらない」などと言われました。さらに取引しようとしています。私たちもこの問題を国民と話し合います。
憲法改正問題に関して野党についても非難したエルドアン首相は「野党は、政党の解党権を国家に与えるべきではないとしている。政治家というものはこのような形で自分の首を自分でしめるだろうか。
最高裁判所が許可すれば、司法は、司法関係者を裁くことができる。軍は、軍関係者を裁くことができる。政治の場では、どうして政党の解党問題がにおいて国会を信頼しないのでしょうか?議会を構成している人間は病気なのでないでしょうか?国民は自分たちの代表として議員を国会へ送っているのです。それならば彼らが(解党の)許可を与えるべきである。我々もそれを出発点として(憲法改正の)歩みを進めているのです」と述べた。
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:18840 )