証拠隠滅容疑の准将は、一片の書類で問題を回避するつもりか
2010年04月11日付 Zaman 紙
軍事裁判官であるアフメト・ゼキ・ウチョク大佐自身も逮捕された偽造報告書の捜査は、起訴状が書かれる段階に至った。
捜査範囲において「証拠隠滅」の容疑で供述調書の作成が求められている者の中には、参謀本部法律部門長であるフフズ・チュブクル准将もいた。尋問は捜査検察官ではなく、トゥラン・チョラッカドゥ次席検事によって行われることが発表された。イスタンブル県共和国次席検事であるトゥラン・チョラッカドゥ氏も3日前に (行った会見で)、「首席検事は数日前から本省の通達に従い、現役将軍たちの捜査を次席検事たちに任せた」と述べた。当該通達に従い、チュブクル准将の供述調書はチョラッカドゥ次席検事によって作成されることが予想されていた。しかし、昨日一部の新聞でフフズ・チュブクル准将が供述を行うために次席検事のもとへ赴くつもりのないことが報道された。この報道では、チュブクル准将が以下のように述べたことが伝えられた。
「(次席検事のもとへ赴かない理由の)1つ目は、証拠として提出されたものが証拠としての特徴を備えていないことである。2つ目は、私の供述をとる権限は(彼らには)ないことである。われわれは自分たちに求められただけの正式な返答を書類にして送付した。したがって事情聴取には行かなかったのだ。」チュブクル准将は、捜査検察官によって3月31日に「容疑者」ということで、供述のため出頭を求められた。しかしながら、正当な理由を告げることなく供述に赴かなかった。
■ 証拠は裁判所が判断する
法律家たちは、チュブクル准将が一片の書類によってこの件における容疑から逃れようとしていることに注目した。退役大佐であるドゥルムシュ・チュレメン弁護士は、チュブクル准将が法律家でありながらこのような会見を行ったことは正しいことではないとした。特別な権限を持つ検察官たちがチュブクル准将を事情聴取する権限があるとするチュレメン氏は、以下のように見解を示した。「ある罪から逃れるために、容疑者たちは自己弁護に逃れようとする。『供述を行わない、または供述調書を作成する権限は彼らにはない』といった逃げ口は、その人物の国家規律における(意識の)欠落を顕にしている。」
平等の原則を強調するチュレメン氏は、法においてチュブクル准将のような人物が供述を行わないことを正当化する条項はないと述べた。「証拠を隠滅しようとしたという容疑で罪に問われている者が誰であろうとも、その人物は事情聴取のために出頭を求められ、必要な場合、その件に関する手続が行われる。書類作成のみではこの捜査は終わらないし、完了されえない。証拠の判断は裁判所が行うことである。自分の発言の記録が証拠とならないと彼は述べている。それに決定を下すのはチュブクル准将ではなく、裁判所の者たちである。」
ネジャティ・オズデミル退役検察官もまた、チュブクル准将がどのような根拠にそってこのような発言を行ったのか、意図する所を図りかねると述べた。オズデミル氏は以下のように述べた。「特別な権限を有する検察官たちによって供述調書が作成されることは必要なことであると考えています。本件で特別な法(的立場)をもたないいかなる人物も、供述を行う立場にあるのです。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:18870 )