警備の警官は傍観!―アフメト・チュルク殴打事件
2010年04月12日付 Milliyet 紙

平和民主党(BDP)ムシュ県選出のスッル・サクック議員は、アフメト・チュルク議員が(同日の裁判傍聴後に起きた殴打事件のため)ハヴザ国立病院で治療を受けている間、マスコミに向けて会見を行った。サクック議員は、この拳での殴打事件をサムスン市民のせいにしてはならないと話し、次のように述べた。「過激派のファシストはトルコにはどこにでもいる。市民らを仲違いさせることを意図している者たちがいる。私たちはこうした者たちを分かっている。しかし、あの現場では、警備の警官が、警備する立場でありながら傍観者として留まっていたのだ。彼らが何をしたがっていたのか私たちには理解できない。さらに、私たちの車のうち1台の窓は、警官の無線機で割られた」

サクック議員は、アフメト・チュルク議員の状況についても、とても元気だと述べ、「鼻を骨折している。額には傷がある。しかし健康状態はとてもいい。私たちは病院から道路を使ってアンカラに向かう」と話した。

■平和民主党(BDP)から強い反発
サムスンで、ブラヌク事件の訴訟が開かれている裁判所の目の前で、(裁判を傍聴していた)解党された民主市民党(DTP)の前党首アフメト・チュルクに対し拳での殴打事件が起こったことを受け、平和民主党(BDP)党首セラハッティン・デミルタシュは、事件が取り締まられ、首謀者が明らかにされる必要があると述べた。デミルタシュ党首は、(共和人民党党首である)デニズ・バイカルがヴァンで卵をぶつけられた事件に触れ、「この事件を、卵をぶつけられた事件ほどさほど深刻に受け止めないような態度が見受けられるなら、われわれの態度はCHPが卵事件で示したような態度では済まないということを、エルドアン首相は肝に銘じる必要がある」と話した。

DTP前党首アフメト・チュルクがサムスンで拳での殴打されたことを受け、BDP党首セラハッティン・デミルタシュは会見を開いた。スッル・サクック議員が裁判傍聴に先立って内務省に電話で警備を要請していたことを明かしたデミルタシュ党首は、警戒態勢を取るよう内務省に電話していたにも関わらず、アフメト・チュルク前党首が襲われたのは遺憾であると述べた。そして、この襲撃がサムスン市民のせいであるとされてはならないと話し、こうした挑発的行動が重大な緊張関係を作り出しうることを考慮し、必要な措置がとられるべきだと述べた。セラハッティン・デミルタシュ党首は、サムスン県知事、県警察、そして適切な対策を取らなかった治安部隊に関する事情聴取と、責任を明らかにすることが必要であると語った。デミルタシュ党首は、「この襲撃を知事が指揮したのではないとしても、必要な処置を行わなければならない」と述べた。

■「この事件を、卵をぶつけられた事件ほどさほど深刻に受け止めないなら、われわれの態度はCHPが卵事件で示したような態度では済まないということを、エルドアン首相は肝に銘じる必要がある」

ヴァンで共和人民党(CHP)党首デニズ・バイカルが卵をぶつけられた事件に触れた平和民主党(BDP)党首デミルタシュは、事件の後、首相とともに10日以内に大勢の大臣が会見を行うと明らかにし、「この事件を、卵をぶつけられた事件ほどさほど深刻に受け止めないような態度が見受けられるなら、われわれの態度はCHPが卵事件で示したような態度では済まないということを、エルドアン首相は肝に銘じる必要がある」と話した。

■「サムスン県知事は30秒間事情調査をおこない、60秒間で決断した」
デミルタシュBDP党首は、この事件に関し、内務大臣に電話したことを明らかにし、内務大臣ベシル・アタライに対し、サムスン県知事が今回の襲撃を個人的な襲撃であると断定していた旨を述べた。デミルタシュ党首は、知事による会見を批判し、「襲撃した者たちは、まだ警察の監視下にいる。しかし親愛なる県知事は襲撃が個人的なものであると発表した。つまり、事情聴取をたった30秒しか行わなかった。そして60秒で県知事は断定したのだ、これは個人的な襲撃であると」と述べた。デミルタシュ党首は、サムスン県知事による会見は真剣なものではなかったと主張した。

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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:18873 )