エルドアン首相、大統領制を肯定的にみている (1)
2010年04月18日付 Radikal 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ATVの「首相との討論」という番組で、大統領制の是非がトルコでも問われうるし、首相自身は大統領制に肯定的であると述べた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は大統領制の是非が再び問われうるだろうと述べ、「新しい憲法によって、国民が我々にこの権限を与えて下されば、大統領制は協議対象になり得、議論され得る」と語った。
エルドアン首相は、ATVの生放送で、新聞記者達から当面の課題についての質問に答えた。
新聞記者達は、1982年憲法が軍人主導の下で作られたため、それ以降様々な政権によってその65%の改正が言及されていること、そして「もしさらにその規模が拡大しうるなら、もしくは2010年以降このプロセスを続けることが問題になるのなら、まず初めに変えたいとあなたが望んでいる事は、今議論されている小規模な改正案以外、何でしょう?例えば、大統領の権限の観点から、高等教育機構の観点から…彼らとは別に、憲法の精神に関して、民主主義の境界を広げる憲法改正の点において、まず初めにあなたが考えるポイントは?」という質問に対しエルドアン首相は、2011年の選挙運動には、国民に対し、まったく新しい憲法改正を掲げて出馬すると述べた。

またエルドアン首相は「更に、特にこの選挙で国民は我々にそれを求め、期待するだろう」と述べ、自身に課せられたたくさんの要求があると述べた。エルドアン首相は次のように述べた。「これらの中で、大統領の権限の問題において、その権限を弱めるという話がある。象徴的な大統領にするか、現在のような、半大統領制を模した共和大統領体制を続けるのか?私が首相になった初めの5,6年は、非常に深刻な問題があった。我々のほとんどの権限が削られていた。大半のことが議会を通っているのにその後たびたび妨害されていた。プロセスは非常にゆっくりと進められていた。我々はそれを経験した。例えば、その地位にふさわしい権限は有している、しかしその権限はたびたび干渉された。その為、我々は多くのことを進めることができず、いつも妨害にあった。

大統領制
高等司法機関で、我々が今日もし何か前進を望むなら、これは高等司法機関がその点で強化されることと、一方では、任命―指名関係における不均等をなくすことを望んでいる。何故なら現在、高等司法機関にはだれかに対して責任を取らなければならないという義務はない。世界のどの先進国においてもこのような見解、アプローチはない。我々が望むのはここに徐々に改革を図ることであるが、これによって改革は得られていない。しかし2011年以降に行われる前進で、この改革が確実になされなければならない。おそらくトルコでは大統領制の是非が問われることになるであろう。これもあり得る。故オザル氏の時代には何年もこのことが頻繁に議論された。真新しい憲法によって、国民が我々にこの権限を与えてくだされば、これらは協議事項となり、議論され話し合われる」と答えた。
エルドアン首相は「一人の政治的リーダーとして、このような体制へのあなたの意見は?」という問いに対し、「いいと思いますよ」と答えた。
システムがスムーズに動くという点から、このことを肯定的に見ているとし、エルドアン首相はシステムがスムーズに動き、より効率的な結果を得る点でアメリカ合衆国における例を参考にすることができると述べた。

大統領制に反対する人たちの大半が、「民主的な権利と自由がより抑圧されうる」ということを挙げており、アメリカ合衆国に倣い、トルコにこの伝統(システム)を定着させるには多大な時間を要するという指摘があることに対し、エルドアン首相は次のように述べた。
「大統領制の最も重要な特徴は、そこでは議会や国会がより強い影響力を持つということである。しかし、現在の状況は全くこのようではない。ご存知の通り、議会で411票を獲得しても、411人が決めた決定が、『任命された者で構成された組織(高等司法機関)』によって妨害されている。その後、我々はトルコで「手順かまたは憲法の基本理念から検討すべきか」という議論をしている。トルコをこのパラダイムから救い出すことが必要だ。事は、十分にしっかりとした基礎の上にすえなければならない、つまりそこでは大統領は完全に責任がなくなるというわけではない」

アメリカ合衆国で、大統領の提案は議会の承認なしには、決して可決されえないことをエルドアン首相は強調し、「我々はこの真逆である」。我々はこれを議会に持っていき、提出することがない。我々は行政として決定を下している。我々はどこに持っていけばいいというのか。この決定を議会が下すようになってもらいたい。もし我々が本当の意味で、真の権力分立を支持して初めて、本当の意味での権力分立がうまれるのだ。これを成し遂げることで、より的を得た、スピーディーな発展をトルコは手にするのだ。権利と自由の点で現在確実にアメリカ合衆国は我々の先を行く国である。それも考慮しなければならないし、これを得ることに利益があるのだ」と語った。

「エルドアン首相、大統領制を肯定的にみている (2)」へ続く

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( 翻訳者:清川智美 )
( 記事ID:18915 )