憲法改正案を審議中の国会本会議で、最も議論を呼んだ解党を定める第8項が5人の平和民主党(BDP)党員の賛成により337票で可決された。昨日も、BDP党員とトルコ大国民議会(TBMM) 議長の間には張りつめた空気が流れた。
憲法改正案の中で最も議論を呼んだ第8項が、昨日の明け方近くに337票で可決された。この項に関しては5人のBDP党員も賛成に回った。
毎日何時間にも及ぶ法案の審議において、昨日も一触即発の状態であった。TBMMのメフメト・アリ・シャーヒン議長とBDP党員との間で、一昨晩に始まった「戦争」のような議論が続いた。
昨日早朝4時まで続いた審議で疲労困憊となった議員たちは11時の開会に現れず、国会は開会しなかった。15分の間に公正発展党執行部は議員たちにメッセージを送り、TBMMに来るよう求めた。ロビーに現れた議員を仲間が拍手で迎えた。
「私を死なせるつもりか?」
寝不足による疲労でいらだちを隠せない議員たちは時折互いに口論した。改正案第6項に関する審議において、真夜中にTBMMのアリ・シャーヒン議長 とBDPのセバハト・トゥンジェル議員との間で「この国では戦争が起こっている」という言葉で始まった議論は、昨日の午後も続いた。BDPのオズダル・ウチェル議員の発言の間他の公正発展党員が野次を飛ばしたことを受け、シャーヒン議長はウチェル議員を注意した。
BDPは、ウチェル議員の話の後、シャーヒン議長の態度について議論しようとした。カプラン議員もシャーヒン議長を指して「この壇上で彼はもはや公正発展党員ではない。メラルさん(MHPのメラル・アクシェネル国会副議長)のように客観的に振舞わなければならない。我々にいつも『尊敬すべき』という言葉を置いて話しかけていましたね。あなた方にもそのようにしていただきたい。私たちは国民のためなら死ぬ覚悟もできています。我々は自由、正義、平等、新しいトルコ、平和、民主主義のためには口を慎むことなどなく、軍人やクーデターを起こす者に敬礼などしない(屈することはない)。誰もこの壇上でこの法案を擁護しないでください。昨日我々のプライドは傷つけられました。国民の思いに反して我々を議会において黙らせようとするとは何事だ」
カプラン議員は持ち時間を過ぎても話を続け、シャーヒン議長の警告に対しても「あなた方に警告です。我々は厳しい態度に出ます」と声を荒げた。するとシャーヒン議長は、「何をなさるのですか?国会議長を死なせるつもりですか、銃撃させるつもりですか、何が言いたいのです」と反論した。公正発展党員が「脅しているのか」というとカプラン議員は「そうです、脅しているのです」と大声を上げた。
CHPのアルガン・ハジャルオール議員は席から立ち上がりカプラン議員に向かって「何たる話しぶりだ。何を言っているのだあいつは」と反発した。シャーヒン議長が、トゥンジェル議員との議論の記録を読みながら「自身の発言を支持します(発言に変わりはない)」と言うとカプラン議員は「そんなことは参謀総長のところに行って言え」と叫んだ。
「あてにならない」と批判
改正案第6項の投票に参加した408人のうち336人が賛成票、70人が反対票を投じ、無効が1票、白紙が1票であった。第7項では408票のうち335票が賛成、69票が反対であった。また3名が棄権し、1票は白紙であった。妻を病院へ連れていくため退席を余儀なくされた公正発展党のジャフェル・タトゥルベル議員は慌てて議会へ戻ったが、あと少しのところで第6項の投票には間に合わなかった。
投票の間、CHP議員らはAKP議員が投票ブースに留まっていることに反発を示した。議論中CHPのアリ・ルザー・オズチュルク議員は、公正発展党のアイシェヌル・バフチェカプル会派副代表に「あなたはあてにならない、良心は痛み、心は泣いているのではないですか」と声を上げた。オズチュルク議員が、議論の最中にエゲメン・バウシュ国務大臣に対して「お前は何様だ。何を干渉しているのだ」と反論したことも注目を集めた。公正発展党のアガフ・カフカス議員は、国会で投票に参加した民族主義者行動党の議員から、賛成票を投じなかったことを確認するために白票の投票用紙を求めたとの話を耳にしたと述べた。
BDPから賛成5票
初めの7項が333~337の賛成票で可決される一方、改正案の中で最も議論を呼んだ、解党に関する第8項の投票においてBDPから驚きの支持があった。
第7項までの投票に参加しなかったBDPの議員5人が第8項では投票を行った。賛成337票、反対72票、無効が5票であった。この投票で無効票が多かったことに注目が集まった。投票を行ったのはBDPのアイラ・アカト・アタ議員、ペルヴィン・ブルダン議員、ベンギ・ユルドゥズ議員、サバハト・トゥンジェル議員、シェラフェティン・ハリス議員であった。
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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:18940 )