アーヤトッラ―・マカーレム=シーラーズィー「人口抑制策はイスラーム法に反しない」
2010年04月18日付 Jam-e Jam 紙

アーヤトッラ―・マカーレム=シーラーズィーは質問に答える形で、人口増加についての自身のイスラーム法学上の見解を表明した。

 このニュースは、マフムード・アフマディーネジャード大統領が「子供は二人で十分」というスローガンのもとで行われている人口抑制策に、反対の意を表明したことを受ける形で報じられた。大統領は先週、生放送されたテレビ会見において、ウラマーが人口抑制策に対して過去何年も沈黙を守ってきたことについて、「驚くべきことだ」と述べていた。

 複数の通信社が報じたところによると、「イラン社会における教育的・経済的・社会的事業の一環として、宗教的な演説や集会の場で、人口抑制策をイランのイスラーム教徒に対して宣伝し、普及させることについて、イスラーム法上どのような判断が下されるのか。果たして、そのような行為はイスラーム法に反するのか」との質問が、アーヤトッラ―・マカーレム=シーラーズィーに対してなされたという。

 これに対して同師は、次のように答えたという。
敬虔なる専門家たちが、子供の数の抑制・制限について社会的に必要なことであるとの判断を下した場合には、イスラーム法上、それを一時的に承認する、もしくは、必要であればよく考えたうえで、それを宣伝することに問題はない。

他方、注意しなければならないのは、子孫を増やすことは決して宗教的義務の一部ではないということであり、それゆえ〔子供の数を〕制限することはハラーム〔イスラーム法上の禁止事項〕ではない、ということである。

また人口の抑制について言えば、量の増加ではなく、質の向上に努め、もってより知的で有用なイスラーム教徒を社会に送り出し、イスラーム教徒の栄誉や偉大さを維持することが肝要である。もう一点注意しなければならないのは、人口抑制は必要であるという信頼性の高い専門家たちの判断に従う場合でも、中絶のような不正な手段ではなく、必ず正当な手段を用いるべきである、ということである。


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( 翻訳者:鳥光真理子 )
( 記事ID:18954 )