エジプト外相、レバノンにスカッド・ミサイルとの情報を否定
2010年04月24日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ アブルゲイト外相、レバノンにスカッド・ミサイルがあるとの情報を「虚偽」と表現
2010年04月24日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面
【ベイルート】
エジプトのアフマド・アブルゲイト外相は土曜日、レバノンのサアド・アル=ハリーリー首相との会談後、「レバノンにスカッド・ミサイルがあるという情報は虚偽のものであり、嘲笑に値する」との声明を発表した。また、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領をいつでもエジプトに迎えると述べた。イスラエルが「シリアはレバノンのヒズブッラーにスカッド・ミサイルを供与している」と主張したことを受けて、イスラエルがレバノンを攻撃する可能性についてレバノンに警告するかどうかという質問に対しては、アブルゲイト外相は「我々は敵からアラブの同胞へのメッセージを伝えることはない。私が警告のためにレバノンにメッセージを伝えることなど考えられない。スカッド・ミサイルその他に関しては、このミサイルについて知っている者は、こうした情報が全て嘲笑を喚起するほど可笑しな虚偽だということが分かっている」と述べた。
アブルゲイト氏は、イスラエルがレバノンやシリアを攻撃した場合には両国と両国の国民を支援すると述べ、「我々はレバノンと共に立ち 、いかなる攻撃に対してもレバノンを支援する」と付け加えるとともに、事前に準備されていた今回のレバノン訪問は、レバノンとその国民に対して友愛、友情、支援を表明するためだと指摘した。
エジプト・シリア首脳会談がなぜ今まで先延ばしになってきたのかという質問に対しては、「先延ばしになったのではなく、期日は決まっていない。だが、バッシャール・アル=アサド大統領をいつでもエジプトに歓迎する」と述べた。
アブルゲイト外相はこれに先立って土曜日にベイルートに到着し、レバノンのアリー・アル=シャーミー外相が彼を迎えた。アブルゲイト外相はシャーミー外相およびサアド・アル=ハリーリー首相、ナビーフ・ビッリー国会議長と会談を行う予定である。
一方、ジャン・カフワジー・レバノン軍司令官 はレバノンにスカッド・ミサイルは存在しないと確信している旨を発表し、この問題に関する言説は「政治的なもの」だと述べ、イスラエルがレバノン東部のベカーア高原を通してレバノンとシリアを軍事攻撃するのであれば、必ずや共に応戦するであろうと述べた。
カフワジー司令官は土曜日のナハール紙に掲載された同紙とのインタビューで、「スカッド・ミサイルは肩に担いであちこちに運搬できるカチューシャ・ロケット砲とは違って、全長30メートルで、巨大な台車で運搬されるものであり、発射準備に40分を要する。運搬作業は遊びではなく、大変大がかりな作業だ」と述べた。また、「レバノンにスカッド・ミサイルなど存在しないと確信しており、存在するという主張は政治目的のものである」と述べた。
(後略)
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:秋山俊介 )
( 記事ID:18997 )