エミネ・エルドアン首相夫人がEUを批判、女性問題に関し
2010年04月30日付 Zaman 紙
●トルコ共和国史上初めて、首相夫人が欧州議会に呼びかけた
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の妻、エミネ・エルドアン夫人は昨日、欧州議会において「女性とEU加盟プロセス」と題したスピーチを行い、EUのこれまでの業績を称える一方で、慣習の犠牲となった女性にのみ焦点が当てられていることを批判した。公開討論会には、エルドアン首相と共にエゲメン・バウシュEU加盟筆頭交渉担当官、ステファン・フューレ欧州委員会拡大担当委員、トルコ・EU共同議会委員会のエレーヌ・フロートゥル共同議長、そしてトルコ労働者実業家連合(TUSKON)のエフサーネ・トゥラン運営委員が加わった。エミネ・エルドアン首相夫人は、欧州議会の社会主義グループに属するトルコ系のエミネ・ボズクルト議員の支援と、TUSKOMの協力により実現した「EUへの途上におけるトルコ人女性」と冠した会議に参加し、女性の権利について敏感な西洋世界に向けて、アフガニスタン、イラク、そしてパレスチナの女性が経験している悲劇に目を向けるよう呼びかけた。エルドアン夫人は、EUに向けて中東の女性の辛苦にもっと耳を傾けるよう呼びかけ、「中東で慣習、信仰、そして伝統の名の下に行われている女性への抑圧や暴力、差別が現代世界の注意を引く一方で、戦争や武力衝突、テロという手段で女性を標的にした暴力は、残念なことに関心の外にあります」と述べた。エルドアン夫人は、近年未亡人となった女性の数はイラクだけで100万人を超えたことを指摘し、「アフガニスタン、イラク、パレスチナ、そしてスーダンで史上最大の辛苦に晒されている女性たちの叫び、悲鳴、哀悼の歌は、無関心の壁を越えられず、現代世界に届いていない」と言葉を加えた。公開討論会の後、EUのギリシャ人議員、ニキ・トゥザヴェラ氏は、イラクやパレスチナ、スーダンの女性たちの痛みを議題にとりあげたエルドアン夫人を称えた。
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( 翻訳者:林奈緒子 )
( 記事ID:19002 )