■レバノンのハリーリー首相、欧州・エジプト訪問で各国首脳と会談

2010年04月28日付『アル=ナハール』

ヒズブッラーに対する武器供与、またこれを巡ってイスラエルがレバノンとシリアに対して脅迫的な発言を行っている問題は、再び内外の関心を呼ぶこととなった。２７日、レバノンのハリーリー首相がシャルム・エル・シェイクを足早に訪問した際にムバーラク大統領から得た発言を記者団に伝えたことで、エジプトがレバノンの動きと並行して働きかけを行っていること が明らかとなった。ハリーリー首相は「イスラエルに対峙する上で、エジプトはレバノンやシリアの側に立っている」と強調しつつ「同大統領が個人的に働きかけを行っていることは、レバノンや中東地域を脅威に晒すようないかなる事態をも阻止する上で有益である」と語った。

本紙がハリーリー首相の同行筋から得た情報によると、同首相の働きかけの結果は、欧州とエジプトが、イスラエルの脅威からレバノンを遠ざけるために既に連携して動き始めており、今後さらにこの動きを強化する見込みであることに示されているという。ハリーリー首相は先般、フランス、ドイツ、イタリア、スペインを歴訪して各国首脳と会談したにもかかわらず、これらの首脳と電話会談を行い、懸念される不測の事態に対してその徴候に注視してもらいたいと強く望んでいる旨を改めて伝えた。

こうした働きかけの最初の成果は、エジプトのアブルゲイト外相がルクセンブルクにおいて、安保理常任理事国や国際的な影響力をもつ欧州諸国の多数の関係者との話し合いを引き受けたことに現れている。また今後期待される成果としては、フランスのサルコジ大統領が２つの課題を協議するためにシリアへ特使を派遣することであろう。この２つの課題のひとつは、レバノンに武器が密輸され、国家の管理が及ばない一部の勢力が軍備を強化する危険があるというものであり、もうひとつは、シリアとレバノンの両国が、互いに独立性を認め合い尊重し合うことを基礎として、相互協力を推進していくというものである。

（後略）

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（ 翻訳者:梶原夏海 ）
（ 記事ID:19006 )