兵役の任務期間が「12ヶ月の兵卒」に統一されることが議論されている。テロ問題に関して大きな進展が見られた場合、この案は数年のうちに実現するだろう。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相と参謀総長イルケル・バシュブー大将との会見が一昨日行われた。切迫した雰囲気の会見の結果、約10万人が待望する「兵役金納制」については実施の条件が整っていないとの理由で先延ばしとなった。しかしその一方で兵役制度の再編成に関してはその調整を急ぐことが決定された。
エルドアン首相とバシュブー大将の会見で議論された兵役制度の再編成の骨組みには、人によって異なる兵役任務期間が課せられることを廃止し、一律の任務期間に統一することが盛り込まれている。警官や教師のような特定の職種の人が文民のままで兵役任務を行う案についても議題にのぼったことが明らかにされた。また、再編成の準備が完了した後、兵役金納制の是非が改めて議論される。現在参謀本部で行われている組織制度に関する議論は二つの論点から進められている。第一は、近年、実施が始まったばかりの職業軍隊の編成である。陸軍司令本部付属の5部隊、軍警察総司令部付属の1特殊旅団が今年の6月から完全に職業化し、6月以降は民間からの兵卒、一等兵の確保を行わない。再編成の第二の論点は、兵役対象者の兵役任務期間に個人差が存在することである。参謀本部の議題においては任務期間の延長・短縮を含めて長い間検討されている兵役任務期間を一律に統一することが目的とされている。
エルドアン首相とバシュブー大将の間で実現した会見の後、兵役任務期間の基準の統一と、世論では「単一兵役制」として知られている制度の実施のために作業を加速することが伝えられた。現行の兵役制度では、兵役対象者は三種類の異なる条件の下で任務に従事する。大学を卒業していない者は15ヶ月の長期間、兵卒として兵役を行う。一方で大学を卒業した者は12ヶ月の予備士官か、6ヶ月の短期間の兵卒としてトルコ軍に従軍する。調整作業では、「12ヶ月間の兵卒として兵役任務」を基調に議論が行われていおり、(12カ月という)期間については変更の可能性はあるものの、それほど大きな短縮はないとみられている。これによって、長期間におよぶ兵卒・上等兵の任務期間が短縮されるという点に焦点が当てられており、今後、テロ問題に大きな進展が見られた場合、数年のうちに兵役任務期間の改革が実施されるが、短期的には、すぐに変更が行われると期待してはいけないとされている。このため、新しく統一された任務期間の適用が開始されるまでの間、長期間兵役を行う兵役義務のある者に対し、今以上の物質的支援を行うことも発表された。
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( 翻訳者:佐藤悠香・廣瀬彩乃 )
( 記事ID:19037 )