テヘランの国連事務所前で反米集会
2010年05月06日付 Jam-e Jam 紙


昨日、イラン国内の各大学に通う大学生らの一団が、アメリカ大統領の核による威嚇〔※〕に抗議する集会を、テヘランの国連事務所前で行った。
〔※4月6日に米政府が「核態勢の見直し」を発表し、その中で核不拡散防止条約(NPT)を遵守する国を核攻撃の対象から外す一方、NPTを遵守していないと名指しされた北朝鮮やイランは核攻撃の対象となりうると指摘したことを指す〕

 IRNA(イラン国営通信)によると、この集会の参加者は「嘘つきのオバマよ、お前の『チェンジ』はどこ行った?」「アメリカよ、恥を知れ。オバマよ、恥を知れ」「ノーベル平和賞は偽物だ。オバマはその正反対だ」などと叫んで、オバマ大統領の核による威嚇を非難し、彼の写真や星条旗を燃やした。

 大学生イスラーム協会や団結強化事務所、独立大学生イスラーム協会、学生バスィージなど、15の大規模学生組織のメンバーらが今回の集会に参加した。

 テヘラン選出の国会議員アリーレザー・ザーカーニー氏はこの集会で、イランを威嚇するアメリカは世界中の人々から手痛いしっぺ返しを受けるだろうと指摘し、続けて「〔アメリカの〕核による威嚇は、偉大なるイラン国民と対決するための最後の武器なのだ」と述べた。

国際社会はオバマの威嚇を追及せよ

 この集会は、声明を発表して終了した。集会参加者らはこの声明の中で、アメリカ大統領による最近の威嚇に対して追及を行うよう、国際社会に呼びかけた。大学生らによる抗議声明には、次のようにある。
我々は国連をはじめとする国際社会に対し、国連憲章や安保理決議第984号、IAEA加盟国会議で採択された諸々の決議、ならびに国際法の慣習的なルールと明らかに矛盾する今回の違法な威嚇について、座視することのないよう求める。またイスラーム諸国会議機構、及び非同盟諸国運動に対して望むのは、今回の威嚇を非難すると同時に、上記のごとき威嚇が繰り返されていることについて、適切な措置を取るよう国際社会の関心を喚起していただきたい、ということである。

 この声明は続けて、国連の潘基文事務総長に呼びかける形で、「われわれが国連事務総長に対して望むのは、こうした威嚇について調査を行い、アメリカの新核戦略、ならびに国際社会の平和と安全への脅威について、効果的な対応の取ることを目的とした特別会議の開催に向け、国連総会の関心を喚起してほしいということである」と訴えている。

 学生らは今回の集会終了後、テヘラン検察のジャアファリー=ドウラトアーバーディー検事長宛ての要望書に署名をし、シーリーン・エバーディーに対して司法捜査を行い、彼女から弁護士資格を剥奪するよう求めた。

Tweet
シェア


関連記事(アフマディーネジャード「制裁のことなど心配していない」:米PBSとのインタビューで)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岡本詩織 )
( 記事ID:19100 )