クルチダルオール、CHP党首に立候補宣言
2010年05月17日付 Milliyet 紙


共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール会派副代表は、5月22~23日に開かれる定例党大会において党首に立候補することを表明した。またクルチダルオール氏は、バイカル元党首もその意志があれば立候補しうると述べた。

デニズ・バイカル氏のCHP党首辞任以来、次期党首候補として取り沙汰されていたケマル・クルチダルオールCHP会派副代表が、一週間置いた今日、党首に立候補すると表明した。

クルチダルオール氏は党本部での記者会見で、バイカル氏の辞任から一週間が経過し党大会に向けてカウントダウンが始まったと述べた。また会見では次のように語った。

「我々の国が非常に込みあった課題を抱えているのは周知の通りだ。数々の問題によって国民が苛まれている今、90年の歴史を持つ我が党が、党首候補不在のまま手をこまねいているのはあってはならないことだ。今この時、党における各自の地位や立場がどんなものであれ、全てのCHP党員たちが大きな責任感を持って行動することは、もはや必要であるというより義務である。党に対する陰謀を打ち壊し、包囲網を打破しなくてはならない。

横領や奪取、恐怖や圧力の時代を終わらせ、不正を働く人間たちには責任を取らせなければならない。失業と絶望を克服すると叫び、国民に希望を与えねばならない。そしてより重要なのは、次期選挙で国民の投票によって政権を握るために必要な全ての用意に、タイミングを逸することなく取りかかることである。今日、我々にはこの目標を実現する必要がある。

選挙人や組織を通じて党や世論が示してくれた(私の立候補に対する)大きな関心や応援の声に励まされた。よって2010年5月22日に開かれる第33回定例党大会におけるCHP党首への立候補を宣言することは私の重要な任務だと考えている。

CHP組織、党の指導者、親愛なる議員たちには、この決断を「党の責任及び党員としての意識」によるものだと評価していただけると思う。私は全てのCHP党員たちに、困難に共に立ち向かい乗り越えようと呼びかける。このように考えて、今まで自負と誇りを持って続けてきたCHP会派副代表の職を辞任しようと考えている。」

■ CHPに、より民主的な仕組みを築くつもりだ

クルチダルオール氏の立候補表明は、記者会見を見守っていたCHP関係者らから拍手を浴びた。クルチダルオール氏は、発表の後で記者の質問に答え、取りたててバイカル氏と連絡は行っていないと述べた。「オンデル・サヴ氏からの支援はありましたか?」との質問には「私は先ほど、全ての党員が党意識と責任感の中で努力し、統一された考えを示し、支援するべきだと述べた。サヴ氏だけではなく、我が党の組織が明確な意見や理解に基づいてCHPの伝統や文化に沿った形で私の立候補を応援してくれるのを望んでいる」と答えた。

また「統一リストによる(党執行委員)選抜という選出方法についてお考えを明らかにしますか?」との質問には、「いいえ。その件は完全に憶測に過ぎず、いかなる説明も必要ない。だが、もちろんCHPをより民主的でより首尾一貫し、党内外から信用を集めるような仕組みにしようと考えている」と答えた。

クルチダルオール氏は、「バイカル氏と最近連絡をとりましたか?」との質問には次のように答えた。「バイカル氏とはいつも会っている、彼は我々の党の重要なリーダーである。従って侮辱や誤解といった(感情面のもつれといった)問題はない。いつでも彼の蓄積された知識に助けてもらうだろう。これも我々の基本的任務の一つであるといえる。」

「県支部長らの会合でバイカル氏に対する何らかのメッセージが出されたら、方針を変えますか?」と聞かれると、「私は自分の方針を説明した、CHPの定例党大会で党首に立候補すると宣言した」と述べた、
クルチダルオール氏は会見の後、CHP党首代行のジェヴデト・セルヴィ氏と面会するためにセルヴィ氏の事務所へ向かった。他方、CHP中央執行部(MYK)は13時30分に集まり新たに方針を検討する予定である。

■ ムハッレム・インジェ氏「彼を応援している」

CHPヤロヴァ選出議員であるムハッレム・インジェ氏は、クルチダルオール氏を支援していると語り、次のように述べた。「最終段階でクルチダルオール氏が『私は候補者だ』と宣言したら、CHPの全ての代表者たちは彼を支持するべきだ。実際に彼らが支持するかどうか知らないが、私は支持するべきだと言っている。バイカル氏は現時点では『私は候補者だ』と宣言していない。彼がそのように宣言したら支援しようと思っていたが。一方、世論から支持されている我らが友が立候補を表明した。必要なのは、彼を支え政権を手にすることだ。オンデル・サヴ事務局長は熟練した政治家である。この状況を受け入れると思っている。」

■ 立候補しないと二度述べた

クルチダルオール氏は、今週末行われるCHP党大会においてデニズ・バイカル氏の辞任後不在となっていた党首のポストに立候補することを宣言したが、これまで二度立候補しないと発言していた。

■ CHP内の対抗者らはバイカル氏に「復帰するな」と言うだろう

アリ・トプズ氏やヤシャル・アーユズ氏をはじめとする反対派らは、デニズ・バイカル氏に「立候補するな」とのメッセージを出すと予想されている。

■ バイカル氏も立候補しうる

CHP党首に立候補すると表明したケマル・クルチダルオール氏は、夕方再び会見を開いた。

ケマル・クルチダルオール氏は自身の立候補に関して好意的な反応を受け取ったことを明かし、相互理解を広げていくとの考えを示した。また「デニズ・バイカル氏も党大会で立候補しうる」と述べる一方、立候補の表明後バイカル氏とは連絡をとっていないとし「バイカル氏から連絡が無ければ私から連絡します」と述べた。

またクルチダルオール氏は、立候補表明後に行われている議論や党大会の行方に触れ、党が分裂してしまうとは思っていないと述べた。クルチダルオール氏は、デニズ・バイカル氏のものだと考えられている映像に関するエルドアン首相の発言を批判し、「首相は我々の急所を突こうとするのをやめるべきだ」と述べた。

■ クルチダルオール氏の「緊迫したMYK(党中央執行部)」についてのコメント

オンデル・サヴ事務局長が会議中に退出し、緊迫した空気の漂うMYKの今後については、「この健全な成り行きの結果、より健全な成果が生まれるだろう」と述べた。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:19151 )