金価格上昇、グランドバザールの貴金属商の商売あがったり
2010年05月19日付 Zaman 紙
グランドバザール商工会のハサン・フラト会長は、金の価格が上がったことで貴金属商の売上が8割程度に落ち込んでいること、結婚式シーズンであるにも関わらず夏季の売上もそれほど見込めない状況であることなどを話した。
フラト会長はアナトリア通信の記者への話の中で、金やその他の貴金属の価値が世界で上がっていること、トルコ国内でも金の価値がどんどん上がっていることなどを強調し、1オンス当たりの価格の上昇、レートの変化、ユーロ安とドル高に関連して金の価格も今後さらに上がり、年末には1オンスあたり1400ドルに達すると予想した。
世界中で金への需要があるため、金の価格は「誰にも止められない」とフラト会長は言う。そして「一般的に、金が下がり始めたときにトルコは買う。国外の需要が高まれば、国内の市場価格はどんどん上がっていく。先月スイスから600トンほどのオーダーがあった。これは金が今後さらに値上がりするというサインだ」と述べる。
金の価格上昇は貴金属業に大きな影響を与えているという。売上が減ったと話すフラト会長は「これからは割礼や結婚式の多いシーズン。貴金属商は販売量ではなく、加工費でもうけを出す。最近では販売も少なく、スクラップ再利用が多い。人々はへそくりの金を取り崩しだした。金が上がるといつも仕事は停滞するが、今もまた同じ状況だ。観光シーズンも始まり売上を期待していたが、現状は正反対だ」と語った。
売上が減ることで貴金属商の利益も深刻に落ち込んでいることに注意を促すフラト会長は、下記のように説明した。
「金の価格上昇に合わせて、貴金属商店の数が減少している。グランドバザールには全部で3600の店舗が入っているが、そのうち1100店は貴金属。それが今は950くらいに減った。金が上がったこの1年で15%近くの店が閉店した。なかにはこの商売をやめてしまった人もいる。メインストリートでは少なくとも40~50の店が業種替えをした。貴金属の代わりに革、毛皮、服、みやげ物などを扱うようになった。以前は服の代わりに貴金属だったが…。今では全く反対になってしまった。貴金属店の代わりに服屋や革製品店が入るようになった」
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:19173 )