エジプト大統領がカイロの交通渋滞緩和を検討
2010年05月10日付 Al-Ahram 紙

■ムバーラク大統領は閣議で交通量の過密を緩和させる方策について検討

2010年05月10日『アル=アハラーム』紙(エジプト)HP1面
【ムハンマド・アミーン・アル=ミスリー】

ムバーラク大統領は9日に閣議を主宰し、大カイロ都市圏において交通渋滞緩和のために対策措置を講じる重要性があると強調した。対策案の中には、カイロ市外周を走る環状道路(リングロード)と、カイロ-地方間を結ぶ幹線道路とを繋ぐ軸となる道路の整備を検討することが含まれている。

また同大統領は、地下鉄3号線第1期工事を早急に終わらせるよう求めるとともに、地上・地下の双方で現在進められている大量輸送計画に関心を寄せつつ、同3号線の残りの4期の工事 を全うするよう求めた。

大統領府にて開かれた閣議には、ナズィーフ首相、タンターウィー国防相、アーディリー内相、アズミー官房長官、ワズィール・カイロ県知事、アブーフセイン・ヘルワーン県知事が出席した。ファハミー運輸相によれば、この閣議では、大カイロ都市圏での交通渋滞を緩和するための方策、計画ならびにその実施方法を中心に話し合われたという。

同運輸相は、運輸部門の事業費は今後4年間で約225億ポンド(※3600億円相当)に達するとの見積りを出した。なお、道路や橋の建設等、運輸部門の建設計画には、過去4年間で230億ポンドが費やされている。

同相は、エジプト企業が過去数年にわたり、運輸部門において多くの大型プロジェクトを手がけてきた長い実績を持つことから、これらの企業がこの計画実施をすべて担うことになると明らかにした。

さらに同相によれば、住宅相、運輸相、カイロ県知事およびヘルワーン県知事が、ムバーラク大統領に対し、こうした枠組の中で実施中の計画について説明した。これらの計画には、環状道路とそれに繋がる主要な軸道路の開発も含まれ、カイロ市東部でのこの事業計画について話し合われたところで全体的な協議は終了した。
 
〔中略〕

ファハミー運輸相によれば、ムバーラク大統領はこの閣議で、カイロ県知事に対し、「ザーウィヤ・ハムラー」線、「ワーイリー」線、ならびに高架ハイウェイ「10月6日橋」への出入口 に関する計画を例に、必要となる都市軸道路の整備を求めたという。また同大統領は、大カイロ都市圏の交通渋滞緩和のために、大カイロ都市圏内外を結ぶ軸となる道路を増やすよう求めた。

加えて同相によれば、閣僚らが、「カイロ=イスマーイーリーヤ」線、「カイロ=スエズ」線ならびに「シャヒード」線の開発は、交通渋滞問題の解決に大いに寄与する見込みであると説明した由。この開発計画の中には、環状道路上に「イスマーイーリーヤ」線の高架を設ける計画が含まれおり、この工事は今年中に終了する予定。また、ナスル市からムバーラク警察学校およびカイロ新市街に延びる道路の整備に伴い、4.5kmにわたる「スエズ」線との連結も計画されている。

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:19203 )