クルチダルオール新党首の演説、選挙演説のよう
2010年05月23日付 Milliyet 紙

共和人民党のクルチダルオール新党首が党大会で行った演説は全く選挙の街頭演説のようだった。会場の感じと雰囲気は新党首の方針を示していた。

ケマル・クルチダルオール新党首が共和人民党(CHP)の党大会で行った演説は、党大会の演説ではなく、選挙の街頭演説であった。ケマル・クルチダルオール氏の立候補はCHPの組織内と幅広い社会層の両方において強力な旋風を巻き起こし、代表者たちの総意により新党首候補者となった。そのため、実際クルチダルオール新党首にとってこのような初演説は不可決であった。

昨日の演説は、前回の地方選挙の際にイスタンブルで歴史上最多の票を得た時の選挙演説のようであった。自らの考えに従い振舞い、上手くやった、不用なことは口にしなかった。メッセージは明確だった。「与党と国民のために闘うのみ。」

■ 68年の精神がそこにあった

CHPの第33回定例党大会が行われた会場の感じと雰囲気は新党首の方針を示していた。クルチダルオール新党首が左のこぶしを突き上げている写真に「互いに虐げることのない、公正な秩序を」「我々の国民は生産し、公平に分け合う」「まず仕事、まずモラル、まず人間」という文句が添えられていた。

クルチダルオール新党首の演説に声を飛ばしたアフメト・アリフのシンパ、ナーズム・ヒクメトのシンパが会場内の人々に「ファシズムに対し共闘を」というスローガンを叫んだのは、CHPではここ近年全く耳にしない言葉であった。党が忘れ始めた「革命家」の原則が68年の精神とともに会場に運ばれた。

一緒にいることが必要な人たちも相会した。CHPの党大会に1979年に最後に参加していないラフシャン・エジェヴィト氏は「ここに(故)ビュレント・エジェヴィト元党首も連れてきた」と語った。昨日はエジェヴィト家とCHPが和解した日であった。クルチダルオール新党首も演説の中で「分裂する余裕はない」と述べ、全ての社会民主主義者に呼びかけた。

デニズ・バイカル前党首が党首の地位を辞職した後、門に「帰ってこい」と支持者たちが投げた「バイカルに反対することは、左派に反対することだ」という言葉が昨日の党大会会場で「CHPに反対することは、左派に反対することだ」に変えられた。バイカル前党首の写真はアタテュルクの隣に飾られた。クルチダルオール新党首はバイカル前党首に関するメッセージを演説の前半で行った。

■ サヴ氏とテキン氏が両脇に

アタテュルクからイスメト・イノニュへ、ビュレント・エジェヴィトからデニズ・バイカルへと受け継がれてきた華やかな歴史の担い手になったこと、これをより先へと進める、とクルチダルオール新党首は語った。バイカル前党首は新党首の言葉によって、CHPの輝かしい歴史の中の有能な人物の一人という立場になった。

党の三頭制も宣言された。党事務局長のオンデル・サヴ氏の名前は会場に入った時からクルチダルオール新党首と一緒に発表された。クルチダルオール新党首は代表たちの間に座る際、両脇にサヴ氏とCHPイスタンブル県連部長のギュルセル・テキン氏がいた。テキン氏は、会場の人々から最も大きな拍手を受けた人物であった。

クルチダルオール新党首が少し興奮して行った演説で示された方針によると、CHPはこれから先、抽象的なことを語らないということである。反世俗主義の伸長、分離主義者の試みに反対する一方で知識的レベルでは余り競わない。身近な生活について議論する。就職難や貧困、不正について問いただす。そして最も重要なのはこれらを国民の立場から行うことである。昨日、クルチダルオール新党首が党の執行部、国会議員、代表者たちに向けて演説を始めた際、会場を占めていた心配の気持ちは演説の終盤に向け興奮した感情へと変じた。昨日党大会の会場で多くの国民と多くの左派がいた。記録的な票でクルチダルオール新党首はこうしてCHPの新たなページを開いた。このやり方は選挙演説に似ている。

■ クルチダルオール新党首が撮った写真

第33回定例党大会でケマル・クルチダルオール新党首は投票した後にミッリエト紙のヤヴス・オズデンリポーターのカメラを借りた。CHPのクルチダルオール新党首は自身を党大会の間ずっと追っていた新聞記者たちの写真を撮った。

■ 多くの人が注意して聞いた

クルチダルオール新党首が党大会で行った演説は全国で注意深く視聴された。イスタンブルではコーヒーハウスに集まった国民がCHPの新党首、ケマル・クルチダルオール氏の一時間を超える演説を注意深く聞いた。演説の間、国民は時折クルチダルオール新党首に拍手を送っていた。

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( 翻訳者:清川智美 )
( 記事ID:19209 )