週刊エコノミスト誌は、トルコで先週末に最大野党の共和人民党(CHP)党首に選ばれたケマル・クルチダルオールに関する人物評を掲載した。
CHPの新党首はケマル・クルチダルオールである。エコノミスト誌はクルチダルオール党首がトルコの野党に新しい希望をもたらしたと述べ、この記事には「新しいケマル」という見出しが用いられた:
記事の一部の要約は以下の通り:
「CHPの党首が交替した。よし、新党首は本当に党を変えることができるだろうか?これは今日トルコで議論好きな人たちが最もよく話題にするテーマだ」
「クルチダルオールの意外な登場は、長年、公正発展党(AKP)に対し、必死に信頼できる代替案を模索していたトルコの何百万もの世俗派の有権者にとって、新たな希望の門となった」
「AKPによる盤石な政権と異議を認めない姿勢は、この党がトルコを独裁国家に導くという解釈すら同時にもたらしてしまった」
「クルチダルオールはCHPを象徴するエリート主義的な態度から党を遠ざけることができるのだろうか?社会主義者の陳腐な決まり文句で飾り立てられた勝利演説を考慮すると、"No"だ」
■アレヴィーとクルド人
エコノミスト誌の記事は次のように続く。
「クルチダルオールはアレヴィー系クルド人であるにもかかわらず、アレヴィーに向けられた差別に関しては言及せず、クルド人問題についても多くを語らなかった」
「外交問題について話したのは唯一、インドと中国に対してより注意しなければならないということだった」
「クルチダオールは弱い者たちの保護者という役割で、AKPに取って代わる存在となるだろうとみられている。さらに10%の選挙得票率制限の引き下げも約束した」
■ジャンダシュ・メディア議論
「ケマル・クルチダオールの最強のカードは清潔な過去である。2009年のイスタンブル広域市長選に出馬した際には、AKPに関する様々な醜聞を暴いて世論の注目を浴びた」
「CHPをメッキの剥げたブリキ缶にたとえたエルドアン首相の傲慢さもクルチダルオールを有利にするポイントかもしれない。さらにエルドアン首相はメディアでクルチダオールを支持する人々をアレヴィーが用いる言葉に因んで<ジャンダシュ・メディア>として定義するなど、クルチダルオールの信仰に批判を向けているようにも見うけられる」
「最新のアンケート調査では、CHPは新党首の就任によって32%の票を獲得できるだろうと見られている。これはAKPが再度単独政権となることを妨げるのに十分な数字だ」
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:19264 )