ムスリム・ツーリズムにむけ結集―市場は200億ドル
2010年05月29日付 Zaman 紙
強い需要からその数を日々増加させる「オルタナティブ・ツーリズム」を提供するホテルは、200億ドルの市場からより多くの利益を得るために一丸となって取り組みを始めた。クラブ・ファミリヤのルハト・ユルゲン・ジェンギズ社長は他の旅行会社との競争に苦労していると述べ、オルタナティブ・ツーリズム協会の目的は旅行者を見つけて飛行機に搭乗させ、ホテルに案内するまでのプロセスのすべてを取り仕切ることであると説明した。
トルコと近隣ムスリム諸国の人々との発展した関係が最も自分たちに利益を与えると考えるオルタナティブ・ツーリズム業者たちは、現在「なぜムスリムの外国人旅行者たちはトルコにこないのか?」という問いの答えを模索している。クラブ・ファミリヤのルハト・ユルゲン・ジェンギズ社長は、この状況は強力な旅行業ネットワークをもたないことに起因すると述べ、2ヶ月以内にすべてのオルタナティブ・ツーリズム業者が1つの協会の傘下にまとまることを明らかにした。ジェンギズ社長は他の旅行業者との競争においてパッケージツアーを発展させられなかったため遅れをとっていると述べ、これを阻止するため保守的なホテルの所有者たちが集まると述べた。
同社長は、協会の目的は旅行者を見つけて飛行機に搭乗させ、ホテルに案内するまでのプロセスのすべてを取り仕切ることだと述べ、協会事業は実質的に始まっているとした。ジェンギズ社長は、インターネット上のドメイン名も購入済みで、オルタナティブ・ツーリズム協会の名の下に集結すると明らかにし、同協会にはクラブ・ファミリヤ、カクトゥス、シャー・イン・パラダイス、ベラ&ボルジュクラブといった合計で年間の宿泊数が50万に上る企業が名を連ねると述べた。
現在オルタナティブ・ツーリズム業者は多くの場合国内旅行者に向けた事業を行っており、これらの旅行者たちもやって来たら対応するというような体制で、同業の他社のように添乗員がいないと述べたジェンギズ氏は、「我々の全顧客に占める代理店紹介の旅行者の割合は10%を超えない。このため合計で50万件の宿泊客をさばく保守的なホテルに政府からも支援が与えられることが必要である。我々のコンセプトは同業者との違いを提供しているが、文化観光省では『オルタナティブ・ツーリズム』という名前でリスト化はされていない」と話している。同協会にはホテルのみではなく、旅行代理店、添乗員、顧客も加わってもらい、マーケティング問題への回答を見つけて行く。ジェンギズ氏は今日までアラブの旅行者をあまり呼ぶことができなかったのは、彼らが大集団でやってくることと近場に高級なショッピングセンターを求めていることが影響していると説明し、ラマザン月以降これらすべての問題に解決策を見つけていくと強調した。ベラ・ホテルチェーンのユジェル・ヤヴズ社長はこの協会が自分のセクターにとってなくてはならないものの一つであると述べた。
保守的なホテルの年間の宿泊キャパシティは50万件に達する。これは2億リラの売り上げを意味する。この売り上げの35パーセントを年中無休で営業しているベラ・ホテルチェーンが受け入れている。年間の宿泊数が15万件に達するベラ・ホテルチェーンに宿泊数14万件のシャー・イン・パラダイス・ホテルチェーンが次ぐ。クラブ・ファミリヤ・ホテルチェーンは5万件の宿泊をさばいている。カクトゥス、ブルジ・クラブなどのホテルを含む他の参加ホテルと合計宿泊数は50万件に達する。
■市場規模は200億ドル
アラブ人旅行者たちの支出は週ベースでヨーロッパ人に比べ33パーセント多く、彼らのトルコへの関心は日々増加している。トルコではヨーロッパ人たちは週に600ドル、アラブ人たちは2000ドルを使う。アル・ディヤフェ・アル・カブダというアラブの旅行会社によって行われた調査によると、豊かな湾岸産油国の旅行者達が年間200億ドルを使っていることが明らかにされた。サウジアラビアは年間80億5000万ドルで支出のトップ、クウェートとアラブ首長国連邦は50億ドルで第2位、6億ドルでカタールが第3位、4億ドルでオマーンが第4位、3億ドルのバーレーンが第5位につけている。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:19269 )