科学技術省教育担当次官「ヘジャーブは学生の評価基準にはなり得ない」
2010年05月25日付 Mardomsalari 紙

科学技術省の教育担当次官は「学生の評価に関して、私たちが学力以外の基準を考慮に入れることはあり得ない」と述べた。

 ホセイン・ナーデリーマネシュ次官は、イラン労働通信(ILNA)との単独会見で、テヘラン臨時金曜集団礼拝導師のアーヤトッラー・ジャンナティー氏が言うように、ヘジャーブ遵守の有無は学生の評価基準の一つとなり得るのか、との質問に答える形で、次のように述べた。「私たちがそのようなことをすること〔=ヘジャーブを学生の評価基準のひとつとすること〕は、ありえない。なぜなら、全ての評価基準は学期末に学生が受けた試験の点数にあり、それにもとづいて、学生の知識習得の程度が測られるからだ。故に、学生の評価を、学力以外の理由によって下げたりするようなことは、ありえない。全てのものには、それに相応しい場所というもの存在するのだ〔=ヘジャーブは学生の素行の問題であり、学力の問題として扱うことはできない〕」。

 同次官は、こうした問題は大学の先生方を、教育において困難な問題に巻き込む可能性があると強調して、次のように加えた。「例えば、数学の点数は数学の点数であって、他の点数を数学の点数に置き換えて学生を評価することはできない。これは正義にもとる行為だ。なぜなら、全てのものには、それに相応しい場所というものが存在するからである。たとえ私たちが大学で、ヘジャーブ問題を抱えているとしても、この問題はこれ〔=成績評価の操作〕によって解決されるものではないし、この問題をそのようなものとして議論すべきはないのだ」。

 ナーデリーマネシュ次官は更に、「我が国の若者たちは、とても敬虔な若者たちである。全体的にみて、それほどたくさんの問題を抱えているわけではない。また、我が国の学生たちは宗教的な国民アイデンティティーをしっかりと持っている。それゆえ、私たちは大学で、ヘジャーブについて深刻な問題に直面しているわけでもない」と続けた。

 ジャンナティー護憲評議会書記は、最近のテヘラン金曜礼拝での説教で、ヘジャーブ問題について、文化革命最高評議会の決定が実施されていないことを批判して、着衣の乱れ(バッドヘジャービー)の取り締まりは大学から開始し、ヘジャーブの有無を、学生を選り分ける際の基本条件とするよう提案した。

 学生はよい成績が欲しい以上、ヘジャーブの遵守も余儀なくされるだろう、と同氏は指摘している。

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( 翻訳者:留置彩加 )
( 記事ID:19278 )